第二章
[8]前話
「そうしてです」
「それでだな」
「幸いそうしたことも出来ますし」
イラクにいる生きものをアメリカに届けることもというのだ。
「我々は」
「アメリカ軍はな」
「ですから」
それでというのだ。
「郵便局とも話をして」
「キャンプにいてくれているな」
「はい、彼等にそうして」
そのうえでというのだ。
「そしてです」
「三匹共か」
「合衆国に送ってもらいます」
「わかった、しかし生きものの保護になるとそうしたことを専門の団体の協力があった方がいいな」
少尉はケリーに冷静な顔で述べた。
「ボランティア団体等な」
「母の知り合いの人にいます」
「そうか、ならな」
「はい、そちらにも連絡して」
そうしてというのだ。
「協力してもらい」
「そのうえでだな」
「母猫も子猫達も来てもらって」
そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「君が合衆国で飼うか」
「私がいない時は両親が」
「その様にするか」
「キャンプで一緒にいて離れられなくなりました」
ウィスカーと、というのだ。
「パトリックともエイジとも」
「それでだな」
「これからはです」
「合衆国でも一緒だな」
「そうして暮らします」
こう少尉に言ってだった。
ケリーは三匹を郵便局そして母親のつてから祖国のボランティア団体と話してだった。
アメリカに送ってもらった、そして任務が終わり祖国に帰ってからだった。
三匹と家で再会して母に笑顔で話した。
「出会ったのは合衆国でなくても」
「絆が生まれたのね」
「それで家族になれたから」
自分が年齢を経た感じの外見の母に三匹を観ながら話した。
「だからね」
「これからはよね」
「合衆国でね」
「このお家で家族として過ごすのね」
「一緒にね。じゃあ三匹共これからも宜しくね」
「ナア」
「ニャア」
「ウニャア」
ウィスカーとの彼女の二匹の子猫達は鳴いて応えた、そうしてだった。
ケリーは母と共にアメリカで三匹との生活に入った、遠い中東で生まれた絆はアメリカにおいても続くのだった。
猫軍曹 完
2021・10・27
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