第二章
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「そう思うだろ」
「あの人達はふわりの外見だけ見ていたのね」
「そうだったんだ」
「本当にそれだけだったのね」
「おもちゃのな、あいつ等にとってふわりも自分の子供も喋って動くぬいぐるみだったんだ」
それに過ぎなかったというのだ。
「可愛いな」
「本当にそれだけね」
「そうだった、そしてな」
「遂に警察のお世話になったのね」
「今取り調べ中だ」
警察の中でというのだ。
「旦那の会社にも連絡がいった」
「育児放棄で捕まったって」
「前科もつくからな」
そうもなるからだというのだ。
「だからな」
「終わりね」
「完全にな」
もうこれでというのだ。９６
「旦那はクビだ、懲戒免職だ」
「ただお仕事失うだけじゃないのね」
「懲戒免職になるとな」
この処分を受けると、というのだ。
「表立って働けるか、禁治産者にもなるんだ」
「社会的に終わりね」
「二人共な、それが命を何とも思わなかった連中の末路だ」
「そういうことね」
「しかしふわりも二人も違う」
彼女だけでなく赤子達も見て話した。
「これからだ」
「幸せになるのね」
「そして今度の両親は本当の親になれるからな」
「もう大丈夫ね」
「絶対にな、それじゃあな」
これからはというのだ。
「二人の世話をしていくぞ」
「新しいお家に入るまで」
「少しの間だがな」
それでもというのだ。
「やっていくぞ」
「それではね」
夫婦で頷き合った、そしてだった。
二人で眠った赤子達を見ていた、すると。
暫くして洋介が帰って来た、洋介も二人と二人を見ていたが。
二人が目を覚まして寂しそうにしているとだった。
「ワンワン」
「ふわり、それは」
ケージから出て来たふわりはというと。
口に自分がペットショップにいた時から一緒にあった熊のぬいぐるみのおもちゃを咥えていた、そして。
二人のところにそのおもちゃを置いた、そうして二人のところにちょこんと座って明るい声で鳴いた。
「ワンッ」
「この娘達に自分のおもちゃ貸してあげるのか」
「ワンワン」
洋介の問いにその通りという感じで鳴いて応えた、そうして。
赤ん坊達はそのおもちゃを見て寂しくなくなった、振れて笑顔になった・
「ダア」
「ダアダア」
「おい、見てくれよ」
洋介は両親にふわりがしたことを見せて話した、すると彼等もだった。
おもちゃで遊ぶ赤ん坊達とその彼女達を座って見守って尻尾を振っているふわりを見て笑顔で話した。
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