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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第103話:世界に届く唄
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れたままの感情を隠さないで……1人で全部背負い込まないで。私も居るんだから」
「セレナ……」
優しいセレナの励ましに、マリアの目に力が戻っていく。
それと時を同じくして、制御室にメイジが雪崩れ込んできた。しかも全員幹部候補の白仮面だ。彼らの姿に、マリアが顔を険しくしてセレナを抱き寄せる。
そこにガルドが立ち塞がる。彼は2人を守る為、メイジ達の前で仁王立ちしていた。
「ガルド!」
「ガルド君!」
「……心配するな。セレナとマリア、2人には指一本触れさせない」
〈ドライバーオン、プリーズ〉
ガルドは両手の中指にそれぞれ指輪を嵌めると、右手をハンドオーサーに翳してドライバーを出現させる。ドライバーの左右のレバーを操作し、ハンドオーサーの向きを変えた。
〈シャバドゥビタッチ、ヘンシーン! シャバドゥビタッチ、ヘンシーン!〉
颯人が変身する時と同じ音声が周囲に響く。ガルドは久しく聞いていなかったその音声に薄く笑みを浮かべると、ウィザードリングを嵌めた左手をハンドオーサーに翳した。
「変身!」
〈マイティ、プリーズ。ファイヤー、ブリザード、サンダー、グラビティ、マイティスペル!〉
ガルドが左手を上に翳すと、4分割された魔法陣が出現する。魔法陣はそれぞれ炎・水・風・土属性を持ち、それが1つに合わさりガルドに向けて降りてきた。
そしてガルドの体が魔法陣を通過すると、そこには新たな魔法使いが姿を現していた。
ウィザードに近い姿をしているが、肩・胸・腕・足を守る鎧がある。仮面や鎧の宝石部分は灰色で、頭には額部分から頭頂部に向けて角が一本ついている。
それは嘗て、ガルドがセレナを助ける為に纏った魔法使いの鎧。その名も――――
「キャスター……魔法使いキャスター」
「あ、あれは……」
「ガルド君……やっぱり――!」
その姿をマリアとセレナは覚えていた。忘れる訳もない、嘗てネフィリムの起動実験が行われたあの日、セレナを助けてくれたのがキャスターの姿をしたガルドだったのだ。
〈コネクト、プリーズ〉
変身したガルドはコネクトの魔法で何かを取り出した。
彼が取り出したのは槍。ガングニール程ではないが穂先が大きく、柄と刃の基部に魔法石とハンドオーサーがついている。
ガルドはその取り出した槍――マイティガンランス――で床を一閃し足下に一筋の傷をつけると、石突で床を突いた。
「来るなら……来い。ここから先には、何人たりとも通しはしない!」
メイジ達に向け宣言するガルド。凄まじい威圧感がメイジ達に向けられ、思わず後退るのが見て取れた。
それでも彼らは退く事は無かった。琥珀メイジに比べれば自我があるとは言え、命令には絶対服従のメイジ達。勝手
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