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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第六一話 わかりあえない気持ち
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いし休まないし。その傷だって決して軽い物じゃないんだよ!?」

言っても無駄なのは分かっていた。だが、それでもアルフは言わずにはいられなかった。

もう何度も繰り返した会話だった。いつものようにフェイトが答える。

「だいじょうぶ、私は強いから」

言葉とは裏腹に、儚い少女の言葉にアルフは黙るしかなかった。

ふと、フェイトは居候の少年がいない事に気づいた。

「ナナシは買い物?」

「あいつなら、ジュエルシードを探しに先に行くってさ」

「そう……じゃあ、私たちも頑張らないとね」

ベッドから抜け出したフェイトがマントを羽織る。

「行こう、アルフ。ジュエルシードを探しに」



同刻、アスカは海鳴市を歩いていた。

夕方になのはと遭遇した以上の事は起きてはいない。

「……フェイトさんも動いたか」

足を止め、大きな魔力反応を察知するアスカ。それは高速で海鳴市に接近してくる。

そして、アスカはそれとは別に海鳴市にある強大な魔力反応を気にかける。

言うまでもなく、なのはの魔力反応だ。

「戦闘は避けられない……なら、オレはどう動く?」

自らに問いかけるが、答えは出ない。

『マスター。今はジュエルシードの発見を優先すべきでは?』

「だな」

アスカは、自分の魔力反応を極力抑えて、再び歩き始めた。



午後7時。なのはのタイムリミットだった。

「うーん、タイムアウトかも。そろそろ帰らないと」

肩に乗せているユーノに、なのはは話しかけた。

「大丈夫だよ。ボクが残ってもう少し探して行くから」

小学三年生のなのはが、いつまでも夜の街を歩き回っている訳にはいかない。

だが、フェレットであるユーノなら問題はない。

「うん……ユーノ君、一人で平気?」

「平気。だから晩ご飯、とっておいてね」

ユーノはそう言うと、なのはの肩から飛び降りた。

バイバイと手を振って、その不思議なフェレットは夜の街へと消える。

ユーノの姿が見えなくなると、なのはは家路へと急いで駆け出す。

(アリサちゃんとすずかちゃん、そろそろお稽古終わって帰る頃かな?)

立ち止まって携帯のメールを確認するが、新着はない。

「……大丈夫。いつかきっと分かってもらえる時がくるから」

なのはは自分にそう言い聞かせ、再び走り出した。



なのはとすれ違うように、フェイトとアルフが海鳴市のビルにたどり着く。

まだアスカとは合流をしていない。

「だいたい、この辺りだと思うんだけど……大まかな位置しか分からないんだ」

「あぁ、確かにこれだけコミゴミとしていると探すのも一苦労だぁね」

ため息をついてアルフが
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