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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第六一話 わかりあえない気持ち
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と考えたとしても、なのはに罪はないだろう。

「オレ?オレは……迷子、かな?」

「迷子?」

意外な言葉になのはが驚く。

「次元漂流者って、聞いた事ありますか?」

その問いかけに、なのははフルフルと首を振る。

「今ここにある世界も次元世界の一つです。別の次元には、別の世界の住人がいます。オレは、別の世界から次元の壁を越えて地球に漂流してきたんです。事故でね。んで、行く当てなんかなくて途方にくれていた時に、フェイトさんが助けてくれたんです」

アスカの説明に、なのはは戸惑っていた。予想外の事に、どう反応して良いのかが分からないのだ。

「……それを信じろって言うんですか?」

なのはは警戒を解かなかった。

「…………いいえ。信じてもらわなくて良いですよ。オレ達とあなた達は、ジュエルシードを巡っての敵同士。相手の言う事なんか、簡単に信じなくて当たり前です。でも……」

アスカが立ち上がる。思わずなのはが後ずさった。

「今は信じてもらう時じゃないですから。でも、いつかきっと信じてもらえると思っています。例え敵同士でも、お互いを信じられる時がくると、そう思ってます。その為に、今は行動するとき……なーんて、ちょっとカッコつけすぎですね」

途中で照れくさくなったのか、アスカは苦笑してなのはに背を向けた。

「……」

なのはは、少年が立ち去って行くのをただ見ていた。

そして、その姿が見えなくなった時、ポツリと呟いた。

「今は行動する時……」

なぜか少年の言葉がなのはの中に残っていた。

(アリサちゃんとすずかちゃんには、まだ魔法の事は話せない。でも。いつかちゃんと話せる時がくるのかも……)

敵であるはずの少年の言葉が、僅かだがなのはの心の曇りを取り除いていた。



outside

高町家

家についたなのはは、ユーノと話をしていた。

「……そうか、ケンカしちゃったんだ」

今日、学校であった出来事を聞いたユーノは責任を感じていた。

自分が巻き込んでしまった、と言う思いが強くのし掛かる。

だが、なのはは気にした様子を見せずに笑う。

「違うよ。私がボーッとしてたから、アリサちゃんに怒られたってだけ」

「親友、なんだよね?」

「うん。入学してすぐの頃からずっとね」

それを聞いたユーノは俯いてしまう。

「はい。こっち、ユーノ君の分ね」

責任を感じて落ち込んでいるユーノに、なのははオヤツのタイヤキを渡した。

「あ、うん……」

それを受け取りつつも、やはりこの少女を巻き込むべきではなかったと考えるユーノ。

そんなユーノを仰天させる事を、なのはは口にした。

「あ、そうそう。帰る時にね
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