暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga27其は王を支える最後の使徒〜Paymon〜
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て逆にそれぞれの持ち味を活かせない状態だ。みんなもそれが判っているから、近接系の私やシグナム達は攻めあぐねている。

「良いことを思いついたわ〜。あなた達を閉じ込めてしまえばいいのよ〜。・・・真技〜」

――創世結界:偉大なる蒼に染まる水星(ミールキアーステール)――

パイモンから発せられていた魔力が急激に増大したかと思った瞬間、彼女の足元から大量の水が生成された。逃げ場の無い私たちはそのままどうすることもなく飲み込まれた。私は息を止め、廊下を押し流されながらみんなの姿を確認する。みんなも同じように息を止めていて、この水から逃れる術を探すために辺りを見回しているけど、残念ながら私たちの居る廊下に窓もドアも無い。

(このままじゃ・・・溺死しちゃう・・・!)

私はまだ余裕はあるけど、キャロとフリードがまずそう。と、ここで視界が真っ白に染まって何も見えなくなる。閉じたまぶたの裏からでも判るほどの光量だったけど、すぐに収まったことで目を開ける。場所は変わらず水の中だけど、本局の廊下とは違って明るくなっているし、水面があることも確認できた。

(キャロを助けないと!)

私たちの誰よりも底に近いキャロとフリードを助けるために潜行しようとした私の脇を通って行ったのはエリオ。エリオはキャロを抱き止めて、特別救助隊でもあるスバルの引率で水面へと上がっていくのをしっかりと見届けてから「ぷはっ!」と水面に顔を出すと、雲ひとつとして無い青空が目の前に広がった。辺りを見回せばなのは達も水面に顔を出して、呼吸を整えている。

「あぁ、よかったわ〜。ごめんなさいね〜。私の創世結界って発動時に大量の水が出るのを失念していたわ〜。さぁ出ていらっしゃいな〜」

――瓦解せる喰飲の龍咆(アルティフォドス)――

足元から全身を持ち上げられる感覚。何が起きるのかと思えば、海水の龍の舌の上に乗せられるようにして海面から脱出。その代わり海水の龍の開かれた口の中という、さらなる危険の中に移ってしまうことにはなったけど・・・。

「さぁもうこれで戦況は行き詰まりよ〜。そこで大人しくしているといいわ〜」

弾力のある水で出来た玉座に座るパイモンがそう告げた。確かに下手に動くと龍は口を閉じ、私たちを飲み込むだろう。そのまま口に含まれたままか、もしくはまた海の中に引っ張り込まれるか、どちらにしろタダじゃ済まないはず。

「そんなこと言ってもムダだよ!」

――雷神大輪斬――

左右対称の大きな斧頭が2つ、先端にスパイクという大戦斧形態の“バルフィニカス”の斧頭が水色の電撃刃を纏い、レヴィが舌の上で時計回りに一回転して海水の龍の首を刎ね飛ばした。

「そういうことですわね!」

――アサグ――

アイルの居る海水の龍の周囲にミッド
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