暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga34三界の戦宴〜Crisis〜
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っているエツヴァエルは『罰として苦しませているが、すぐに刺そう』と、ハロムエルの周囲に無数の火球を発生させた。出来るだけ大地にダメージを与えないように伝えようとした時・・・

「あら?」『む?』

「転移門・・・!」

ハロムエルと、しぶとく生きていたシガオンケラハは、この場から逃亡するべく地面に転移門を開き、ずぶずぶと入り込んで行き始めた。エツヴァエルが手を振って火球を発射し、6体中5体の頭を貫いて絶命させたが1体は逃した。

「往生際の悪い!」

ヘネットも新たに生成した巨大な水剣を創り出して一斉に射出するが、4頭が壁となるように動いて最後の1頭の転移を手助けした。ハロムエル1体とシガオンケラハ1頭の逃亡を許したが、その他の天使や魔族を打ち取れたことから今回の戦闘は勝利と言えるだろう。

「旦那様。わたくしは逃走したシガオンケラハの討伐に向かいますので、ここで失礼いたします」

『我も、反逆者を許すわけにはいかぬ』

「では、私たちはここヘイズヘイムの政府に、今回の戦闘の報告をしに行きま――」

そこまで言いかけたところに私の前にモニターが側に展開され、焦りに染まる看守システム管制のエリスが『お父様! 大変!です』と私を呼んだ。

「何があった?」

『ヘイズヘイムからの転移反応を追ってみたのですが、天使・魔族ともに下位次元世界に移動したことが判りました! 転移先はどうやら有人世界のようです!』

「は・・・?」

下位次元世界は、はやて達が住まうミッドガルドという世界のある次元だ。“テスタメント”ですら一定周期で開く境界門を通らなければ、アースガルドの在る上位次元世界と行き来できないという隔絶された場所だ。

「(往きたい。現在の下位次元世界がはやて達の生きている時代なのかは判らないが、それでももう一度だけでいいから、あの次元世界と繋がりたい・・・!)エリス! 転移門は開けるか!?」

『上位次元世界と下位次元世界の境界が曖昧になっている今なら、私の能力でも十分に可能です!』

「すぐに頼む! ランドグリーズと902、903は待機。ヘイズヘイム政府から連絡があれば応対を頼む!」

「了解です。お気を付けて!」

境界に綻びが出来ている理由は解らないが、移動できるのは確実のようだ。エリスの返答に私の心臓は早鐘を打ち、ゴクッと生唾を呑む。そしてすぐにエリスに転移門を開いてもらい、自ら開いた転移門を潜るエツヴァエルとヘネットと共に下位次元世界へと飛ぶ。境界間を通り抜け、下位次元世界の有人世界に無事に到着したのだが・・・。

「っく!(体の中から神秘が抜けるような感覚・・・! 制限された・・・!?)」

「これは驚きましたね。神秘が強制的に制限されました」

『これが下位次元世
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