暁 〜小説投稿サイト〜
不落戦艦「キイ」〜宇宙戦艦ヤマト2202・鋼鉄戦記〜
第1話 建艦前史
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
おり、エンジンノズルも複数装備する事によって万が一片方が破壊されても自力で航行可能な様にしております」

 そう、艦尾形状はガミラス軍のゲルバデス級戦闘航宙母艦に類似したものとなっており、エンジンノズルの数も増やされている。そのため「ヤマト」に比べるとスマートではなくなっているが、その分力強さが際立っていた。

「また、エンジンを増やした事によって波動防壁の出力も強化されており、連続展開時間は最長2時間にまで向上。反射衛星砲の直撃にも耐えられる様になっております」

「成程な…「ヤマト」よりも撃たれ強くなっている、という事か。して武装はどうかね?」

「はい。まず主砲は新開発された50口径51センチ収束圧縮型衝撃波砲(スーパーショックカノン)を三連装砲塔に収め、艦上部に3基、艦底部に1基搭載。下方への死角を補った他、正面火力を強化しております。副砲は「ヤマト」と同様の20センチ三連装陽電子衝撃光線砲(ショックカノン)を2基搭載し、さらに対空砲も従来のパルスレーザー砲に加えて12.7センチ連装速射砲を搭載。近接戦闘でも十分にショックカノンを使える様になっております」

 エンジン増加による次元波動エネルギーの増大の恩恵は武装面にも活かされており、対空砲にもショックカノンを採用できる程の高出力に、豊田は改めて、イスカンダルからもたらされた技術の凄まじさを実感する。

「艦載機につきましては、基本単艦で行動しなければならなかった「ヤマト」とは異なり、基本的に艦隊行動を取る事を前提としているため、第二格納庫の規模は小さめにし、搭載機数も1個飛行隊分の16機に抑えております。その分第一・第三格納庫を拡張し、〈コスモゼロ〉の搭載機数を2機から8機に増やしております。また〈コスモウォッチャー〉と〈コスモシーガル〉の搭載機数を増やし、対処能力を向上。予備機の搭載数を増やす事で十分な制空能力を確保しております」

「まぁ現在、新型空母の開発と建造も進めているからな…少なくとも対空兵装の強化で個艦防衛能力は上げられているし、艦載機も機体性能と搭乗員の練度向上で数的劣勢をカバーできる事は「ヤマト」航空隊が証明しているからな。だが気になるところもある…」

 豊田はそう言いながら、艦首部分に目を向ける。
 「ヤマト」との差異で最も際立つのはやはり艦尾形状であるが、『それ』は「ヤマト」を知っている者ならばすぐに気付ける差異が艦首にあった。
 そう、次元波動爆縮放射器、通称『波動砲』が存在しないのである。そしてそれは、豊田に対して相当な苦労をかけてもいた。

「…まさか、最初から波動砲を装備しないとはな。波動砲艦隊構想が進められている中で、それを搭載しない大型艦の建造計画を通すのは一苦労したぞ」

「はい、その折には大分迷惑をおかけしまし
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ