最良のサーヴァント セイバー
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聖杯戦争には賛同できん! 監督役殿! 我々は、この戦いには、むしろ反対させてもらう!」
『……ウィザードたちといる時点で、まあこうなるだろうなとは思っていたよ』
キュゥべえはため息交じりに言った。……本当にため息なのか、それを模しただけなのかは定かではないが。
『まあいいさ。どちらにしろ君たちは、この聖杯戦争からは逃げられない。君たちがどう動くのか、見せてもらうよ』
キュゥべえの、仮面のような目が煉獄を見つめる。
煉獄は、全く動じることなく宣言した。
「ならばしかと目撃することだ! この戦い、お前たちの思い通りにはならないことを!」
『へえ……』
この時、初めて。
キュゥべえの目が、細まった気がした。
「……それで、これでアンタからの用事は終わりでいいよね?」
しばらく火花が散ったのを見届けたハルトは、沈黙を破った。
キュゥべえはハルトへ首を回し、頷く。
「……可奈美ちゃん、美炎ちゃん、煉獄さん。帰るよ」
「う、うん」
「うむ!」
全員の賛同を得て、ハルトを戦闘に教会の出口へ向かう。
出口まで続く、赤い廊下。
ハルト達が半分ほどの位置に着いた時、教会の扉が開いた。
「Hello. Master」
その声とともに、入口には、ハルトたちが見慣れない青年の姿があった。
黒いノースリーブのシャツを着た彼。ご機嫌に口笛を鳴らしながら、手に持った白い携帯電話を手玉に、悠々と歩いてくる。
「I finished my job which was orderd by Koemushi. ……Where is he?」
『彼は今別件だよ』
「……誰?」
ハルトは、青年の顔を見ながらキュゥべえへ尋ねた。
キュゥべえは『きゅっぷい』と背伸びしながら答える。
『コエムシが呼んだ処刑人だよ。君たちの他にも、聖杯戦争に参加しない参加者はいるんだ』
「……処刑人!」
ハルトと可奈美は、同時に身構える。
すると、青年は嬉々とした表情を見せた。
「Hey! How come! Are you also the participants? So shall I destroy all of you?」
彼はそう言いながら、手にした白い携帯電話を開いた。ポチポチとボタンを操作しているようだが、ハルトの位置からは見えない。
ただ、携帯電話を胸元で握った彼の顔が、勝気に笑んだということだけははっきりした。
『今その必要はないよ。僕はどちらかというと、処刑人は必要ないと考えているんだ。彼らもまた、聖杯戦争の運営には必要だよ』
「Oh……」
キュゥべえの仲裁に、処刑人は残念そうに項垂れる。
ハルトはキュゥべえへ振り返
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