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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜 
信頼
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莉愛side

快晴に恵まれた準決勝。グラウンドにいる先輩たちはシートノックも終わり、ベンチの前で各々体を動かしていた。

「東英のノックすごかったねぇ」
「さすが優勝候補筆頭だよね」

先に行われた準決勝第一試合が終わってすぐの二試合目。実は秋の大会では東英はこの前の試合で勝利している日帝大附属高校(ニッテイダイフゾク)に負けたらしく、第二シードだったらしい。
ただ、秋の大会と今回の春の大会は準決勝に勝利すれば関東大会の出場権が取れる。
そのため、どこの高校の決勝戦は試したいメンバーやエースの疲労を考慮して戦うことが多いため、純粋な実力を図ることはできないらしい。

「やっぱり向こうはエースの後藤さんが来たね」
「こっちもベストメンバーだし、かなりの接戦になるだろうね」

瑞姫と紗枝は相変わらず情報が早い。先輩たちの名前を覚えるだけで手一杯の私たちとは違い、ほとんどの選手の情報が頭に入っているんだろうな。

「あ!!始まるよ!!」

審判たちがグラウンドに出てきたことで選手たちもベンチの前に一列に並ぶ。ホームの前に立った男性が声を出すと、それに続くように選手たちがその前へと整列し、彼が手を挙げると大きな声と共にお辞儀し散っていく。

「始まった」
「打てるかなぁ、先輩たち」

先に守備に着くのは東英学園。先発のマウンドに上がった後藤さんがマウンドを慣らすと、それだけで絵になるから不思議だ。

『一回の表、明宝学園高校の攻撃は、一番・ライト・新田さん』

右打席に入った栞里さんはマウンドに立つ金髪の女性を見据える。それに対し、後藤さんは小さく笑みを浮かべたように見えた。

大きく上げた足を踏み出し腕を振るう。糸を引くようなストレートがミットへと突き刺さる。

「やっぱり速いね」
「調子も良さそうだね」

キャッチャーからの返球を受けるとすぐにサインを見る。さらにサインがすぐに決まるからか、テンポがとにかく速い。
続く二球目は内に入ってくるスライダー。栞里さんはこれを振るけど捉えられず空振り。

「次は何が来るかな?」
「大河原さんなら外してくると思うけど……」

エースの後藤さんや陽香さん、優愛ちゃん先輩と同じU-18日本代表で正捕手を務めている大河原さん。彼女の配球は非常に読みにくいことで有名らしく、セオリー通り見せ球を使うことも、三球で仕留めに来ることもあるらしい。

そんなことを話している間に投球モーションに入る後藤さん。その左腕から放たれたボールは、二球目と同じスライダー。

「「「「「あっ」」」」」

スタンドから見ていても低いと思ったボール。それはワンバウンドするほどだったにも関わらず、栞里さんは空振り。振り逃げのために走るがすぐにボールは一塁に送ら
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