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Fate/WizarDragonknight
うまい! うまい! うまい!
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清香がコヒメを連れて逃げるスペースなどない。セイバーが清香の壁となり、結局逃げることもできなくなっていた。

「あ〜……まあ、諦めて」
「諦めたくないです!」

 だが、ハルトは続けた。

「いいよね? 可奈美ちゃん……」
「うん。大丈夫だよ。美炎ちゃんは強いから」

 ハルトの目線が自動的にコヒメへ移る。
 物珍しそうにハルトの大道芸用具につんつんと触る、人外の少女。外見を気に擦ればただの好奇心旺盛な少女にしか見えない彼女を気にしながら、ハルトはセイバーへ目線を移した。

「……アンタから説明してもいいんだけど?」
「うむ! だが、初対面の私の言葉より、彼女たちと見知った顔の君の方が信じやすいだろう!」
「俺もアンタのマスターとは昨日初めて会ったんだけどなあ……まあいいや」

 ハルトはそして、説明を始めた。
 聖杯戦争。
 そして、見滝原に来てからの戦いを。



「可奈美……」

 説明を全て終え、最初に零れた言葉は、美炎の唖然とした声だった。

この町(見滝原)に来て、ずっとそんな戦いを続けてたの……?」
「うん」

 いつの間にか部屋の隅で、腕を組んでいた可奈美は頷いた。

「たった一つの願いをかけた戦い。私も、ハルトさんも……その、参加者だよ」
「クリスマスのムー大陸の騒ぎは、私達も覚えてるよ。調査隊で、各地の怪物を倒したりもしてたし。でも、それも聖杯戦争が原因だったなんて……」
「その前のアマゾンだって、大きなニュースになっていましたよ。それに、この前の見滝原ドームの破壊だって、ネットニュースの一面になってましたし」

 美炎と清香がそれぞれ呟く。
 ハルトは頷き、

「美炎ちゃんの右手にある、その令呪。それが、君とセイバーを繋げているんだ」
「……」

 ハルトのその言葉に、美炎は令呪とセイバーを見比べる。
 ハルトは続けた。

「それが、聖杯戦争の参加者の証。そして、サーヴァントへの絶対命令権。使用可能回数は三回だけど、君はもう一回使ってるから残り二回だね」
「どうしてほのちゃんなんですか?」

 その震える声は、清香からだった。
 彼女は、コヒメを抱き寄せながらハルトへ訴える。

「この町に来たのは、わたしも一緒です! それなのに、どうしてほのちゃんだけ……?」
「俺にも分からないけど……」

 ハルトは、可奈美と顔を見合わせる。
 可奈美も、分からないと首を振って見せた。

「結局、条件も何も、俺たちには分からないんだ。魔力……多分、所謂オカルト的な魔力だけでなく、可奈美ちゃんみたいな異能の力を持っていたり、元々人間とは違う人が持っていたり、多少普通の人間より魔力が多い人だったり……」

 ふとここで、ハルトは自らの
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