046話 学園祭編 幸せの権利
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が、アルは続ける。
「他にもあるのですが、再生できる時間も少ないですからあまり戦闘向きではありませんね。ですが、ある能力があります」
「そ、それは……?」
ネギは動揺しながらもその能力を聞く。
もしかして、もしかして……という思いに駆られながらも。
「もう一つは『全人格の完全再生』……効果は10分しかないですからこれも使える物ではないです。しいていうなら『歩く遺言』です」
「まさか!?」
「はい。私はとある人物の遺言を預かっています。『自分にもし何かあった時、まだ見ぬ息子になにか言葉を残したい……』と」
「…………ッッッッ!!」
ここまで言えば聡明なネギの頭脳はとある答えに辿り着く。
同時にそれはこの大会ではもう叶わないという事も……。
「ですが、シホは私の気持ちを汲むことができます」
「し、シホさんが……?」
そこで今まで黙っていたシホが口を開く。
「はい。私の『贋作の王』はカードに蓄積された想いもすべてコピーできるんです」
「そんな!?そんな事も出来るんですか!?」
「シホの姉さん!それじゃもしかして兄貴と決勝で!?」
「それも含めて……ネギ先生にはとある事実を教えておきたいんです。最後は選択するのはネギ先生の意思ですから」
シホはそう言って懐から剣の柄……しかしその先にはまるで棒状の宝石のような不格好なものが生えているものを取り出した。
それをネギの額に向ける。
「シホさん……な、なにを……?」
「今からネギ先生に万華鏡のように連なる世界の一つ……私という異世界人がこの世界に介入しなかった世界のとある光景を見せます。そして決めてください。ネギ先生の判断に私は従います」
そして有無を言わさずに宝石状の剣……宝石剣ゼルレッチから七色の光が漏れ出した。
ネギは見る事になる。
それを見たことによって“判断”を決めた。
…………こうして麻帆良武闘会は佳境へと迫っていく事になる。
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