046話 学園祭編 幸せの権利
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スナ……ネギ先生」
そんな二人の説得に呼応するように、刹那もエヴァに向かって答える。
「剣も、幸福も……どちらも選んではいけないでしょうか? そしてシホさんの幸福も一緒に探してあげたいんです。ですから、私は剣も幸福もどちらも諦めません!」
「どちらもだと……?」
「はい!」
「ほざけガキが!!シホのような絶望も味わった事もない甘ったれの貴様にそれができるのか!!」
エヴァの渾身の叫び。
それは幻想世界を震わすほどであった。
それでも刹那は怯まずにただ一言「はい!」と答え切った。
それからはもう問答など不要とばかりに二人は今出せる最大奥義をぶつけた。
次の瞬間には幻想世界は砕けて、現実に引き戻される一同。
舞台の上では爆発が起こった後に刹那の渾身の振り抜きでデッキブラシはエヴァの腹に命中しそのままダウン。
カウントの後に刹那の勝利が決定した。
それから刹那はエヴァの事を褒めているようで、エヴァも「歳か…」と呟くほどだった。
アスナ達も駆けつけて刹那の過去の事について聞かされていると話す。
それを含めて、
「凛、ゴメン……。私は……もう幸せなんて掴めないのかもしれない」
そんなアスナ達の姿を眩しそうに感じながら一歩引いたところでシホは過去の友人に話すかのようにそう呟いた。
◆◇―――――――――◇◆
それから救護室に運ばれたエヴァはアスナと刹那に話したいことがあると言い、ネギを追い出した。
ついでにシホはエヴァの過去は聞かされているために、
「それじゃ私も少し席を外すわ。エヴァもそんなに私の話題は二人には話さないでよ?」
「あー、あー。わかってるよ」
そう言ってシホは救護室を出ていった。
それを合図にアスナ達にエヴァは自身の過去の事を話していく。
中世の時代、まだ人間だったが秘術で吸血鬼にされた事を……。
「それって……シホと同じ」
「そうだ。私とシホとではやり方は違うがおそらく根元は一緒の秘術で吸血鬼にされたのだろうな」
「そんな……」
そして魔女狩りも流行っていた時代、一回本気で火刑もされかけたこともあったが、実力で逃げて、倒してを繰り返して、ここでは話さなかったが他にも不死の仲間と一緒に世界へと挑んでいき、気づけば『闇の福音』『不死の魔法使い』として恐れられていた事。
そこまで話し終わって、
「わかるか。私はもう人並の幸せを得るには殺しすぎた。そして長く生き過ぎた……」
そう話すエヴァだったが、どう判断をしたのか知らないがアスナと刹那からはなぜか同情にも似た感情を
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