第七十六話 妖精郷
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る。
今までは森そのものが意思を持って、道を変えているとしか思えなかったのに、彼女が先導した途端、整備されたように明確な道が開かれる。
何度か曲がった後、小さな祠のような場所に辿り着く。
「ここの祠が妖精の里に続く道になっているわ」
「案内してくれてありがとう!」
レックスに続いて私達は妖精の少女に頭を下げる。
「私こそ、助けてくれてありがとう。世界を救うのを楽しみにしているわ」
少女はそう微笑んで祠を通る。
私達も彼女の後を追って祠を通る。
ほんの少しの浮遊感と同時に、肌に触れる空気の温度が明確に切り替わる。
目を開けるとそこは辺り一面の春。
暗く、静謐で、神秘的な森とは異なる、明るく開けた穏やかな森。温かい風に乗って、花びらが舞い散っている。
少し先には大樹とその近くには集落がある。
こここそが私達の目的地。
私達は妖精郷に辿り着いたのだ。
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