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提督はBarにいる・外伝
提督のBlackOps遍
捜索
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ぽい?」

「う〜ん、アイディア自体は悪くねぇとは思うが……」

「む〜、提督さんは夕立のアイディアに不満ぽい?どこが悪いの」

「夕立、ここにいる面子を見なよ。この面子で遠征なんかしてたら明らかに怪しいだろ?」

 そう、俺の危惧していたのはそこだ。囮捜査……というか有力な艦隊を遠征部隊に偽装して、相手を誘き寄せるってアイディア自体はナイスアイディアだ。だがよく考えなくても、この面子で遠征してますってのは明らかにおかしい。何しろ資源調達の為の遠征なのに、その資源をドカ食いする戦艦と正規空母が2人ずつ混じっている。

「そもそも、この顔触れを見たら海賊も襲ってこない……多分」

「そうですね、私でもイヤです」

 雲龍が寝惚け眼でもっともな事を言うと、その隣で赤城が苦笑いを浮かべる。大和型に金剛型の戦艦が1人ずつ、そこに正規空母が2人、そして駆逐艦の中でも戦闘力が高いとされる2人。返り討ちに遭う可能性の方が高い。余程切羽詰まってない限りは、相手もこの面子には襲いかからないだろう。

「ふむ……だが、夕立の着眼点は悪くないとは思うが?そもそも何故賊は海賊行為を働いているる?普通に遠征をこなせばいいだろうに」

「言われてみりゃあ、確かにそうだな」

 遠征、というのは大本営が抱える資源地帯−−油田や鉱山等だ−−に赴き、資源を受け取って鎮守府に持ち帰る謂わば輸送作戦の事だ。中には航行中の休憩所代わりの水上基地の建設、なんてのもあるが、基本的には資源地帯と鎮守府の往復になる。

 何故艦娘がそんな事をしているかと言えば、輸送中の安全確保が艦娘でなければ難しいからだ。神出鬼没の深海棲艦に対して、巨大な輸送船やタンカーなど体のいい的だ。それよりは、1回毎の輸送量は少なくとも小回りが利いて己で身を護れる艦娘によって運ぶ方がまだ効率的だろう。

「でも、その遠征が出来ない状況なんて存在するのかい?基本的にどこの鎮守府だって遠征はしてるだろう?」

「まぁ、無い訳でもないんだが……」

「あら?それはどんな状況なんですか」

「あぁ、遠征ってのは出発前、若しく出発直後に送り出した資源地帯に事前に連絡を入れるんだよ。取りに行ったのに持ち帰る資源が無しってんじゃあ、骨折り損の草臥れ儲けだからな。だが、その連絡は提督が直接行わなくてはならない」

 出張で提督がいないとか、特殊な場合を除いてこれは大原則だ。その目的は資源の二重取りや横領などの行為を防ぐ為らしい。過去には居たんだろうな、他の鎮守府の事を考えずに利己的になった輩が。

「であれば、提督がいない……若しくは、執務が出来ない状態にある可能性があるな」

「他にもありますよ?所謂ブラック提督って奴です」

「……ウチの提督の事?」

「おいおい
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