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異伝 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(ヴァレンシュタイン伝)
帝国領侵攻作戦(その2)
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グレーブナーとオイゲンが声を弾ませて喜んでいる。俺がbQ? どうもピンとこない。

「俺はそんなものはどうでもいい。ただ俺の艦隊を宇宙最強の艦隊だと証明できればな」
俺の言葉に皆が笑いだした。失礼な奴らだ、顔を見合わせて笑っている。そんなにおかしなことを言ったか?

「そうはいきません。元帥閣下は提督に大部隊を指揮するだけの力量が有ると見ておられるのです。次の戦いでは提督に大きな役割を任せるつもりなのでしょう。その期待に応えなければ……」
「……」
ディルクセン、卿の言う事は分かる。分かるがな、どうにも納得がいかん。卿、無理に俺を納得させようとしていないか?

「おそらく元帥閣下はビッテンフェルト提督に御自身の副将としての役割を期待しているのだと思います」
「副将? 俺にか?」
「はい」
「うーむ、元帥閣下の副将か……」
ヴァレンシュタインの言う通りなら名誉な事だ。元帥閣下程の方の副将とは……。

「分かった、名誉な事だな、そして責任重大でもある。期待に応えなければ……」
おい、お前達、そうも露骨に嬉しそうな顔をするな。何となく面白くないじゃないか。
「早速だがケスラー提督達を呼んでくれ、話をしたい。それとヴァレンシュタイン大佐、さっきの決裁の残りを片付けてしまおう」
「はい」

元帥閣下の副将か……。責任重大だな、と決裁をしながら思った。大丈夫だ、俺は俺の出来る事をすれば良い。俺には頼りになる部下達が居る。俺の足りない部分は部下達が補ってくれるだろう……。



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