045話 学園祭編 自覚する差と芽生える覚悟
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小太郎は笑みをやめない。
「ええな! シホの姉貴、強いやんけ!いつか……いつか絶対に倒したる!強くなるんや!もっと!シホの姉貴だけやない……どんな奴も倒せるほどに強くなって!!」
「いい心構えよ、小太郎!あなたはきっと私以上に成長して強くなる!」
「へへ……シホの姉貴からそう言ってもらえるなんて嬉しいわ……!」
小太郎はもう後の事など一切考えていない。全力を駆使してシホに挑んでいる。
シホもそれに応えるために今出せるだけの動きをして挑んでいる。
『なんということでしょうか……村上選手は攻撃をかわされ続けているというのに笑っています!そして両選手はそんな攻防のラッシュの中でもなにやら会話を繰り返しています!』
そこで解説席の豪徳寺薫は思わず涙を流しながら、
『いいですね村上選手は!自分の弱さを認めてなお果敢に挑む姿は武闘者としてとても素晴らしいものです!シュバインオーグ選手もそれに全力で応えてあげています!いいものが見れていますね!』
その解説とともに会場のあちこちから「村上君がんばれ!」「シホちゃんももう少し手加減してもいいよ!でも手だけは抜くな!」「どっちも全力で頑張れ!」と応援がなされていた。
ネギも「コタロー君頑張れ!!」と叫ぶ。
舞台で戦っている二人にはいまはそんな声援も聞こえていない。
しかしいい気分だと察するに余りある。
『村上選手はもう盛大に汗を流しています!対してシュバインオーグ選手はその細い体にどこにそんなスタミナがあるのか、涼しい顔を維持しています!そしてもう間もなく時間が迫っています!』
朝倉の終了間近の言葉が聞こえたのか、
「さて……それじゃもう決めさせてもらうわね?」
「はぁ、はぁ……ええで。また、バトルしような。シホの姉貴」
「ええ。強くしてあげるわ」
シホは小太郎の気持ちを汲んで無詠唱で無名の武器を錬鉄魔法で纏い、虎竹刀が薄く光らせながら次の一撃を放つために備える。
小太郎も最後の力を振り絞って今自身が出せる大量の分身体を作り出して一斉にシホに襲い掛かった。
そこからは一瞬だった。
シホの姿が掻き消えたと思った瞬間には分身体含めて小太郎本体の身体もその竹刀で体を斜めに叩かれて舞台に落下して、小太郎はその中でなんとか起き上がろうとしても最後には首筋にシホの虎竹刀の切っ先が向けられる。
小太郎は体力もすでに尽きているのであろう、笑みを浮かべながらも、
「俺の……完敗や……」
そう言って体の力を抜いた。
その声を聞いた朝倉は、
『試合終了!!第二回戦第一試合を制したのはシュバインオーグ選手だ!』
瞬間、巻き起こる喝采の嵐。
全力で挑んだ小太郎には「頑張った!」という数々の言葉。
それに全力で応えたシホに対しては「次も頑
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