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吸血鬼になったエミヤ
045話 学園祭編 自覚する差と芽生える覚悟
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はたとそこである答えに至った。

「(わざと隙を作って俺の攻撃を限定して誘導させて逆に隙を突かれて反撃された!?)」

その考えに至って小太郎は目を見開いて汗をひたりと流す。
まさにその通りであった。
シホは元来、衛宮士郎時代から自分から攻撃を仕掛けるのは苦手の部類であった。
いつも相手をするのは格上ばかり……。
やられる事など度々あった。
ゆえに色々な戦術を学び、血のにじむような努力をしてありとあらゆる戦法を先読みする心眼を会得した。
そしてその心眼を駆使して相手の攻撃を自分から隙を作って誘導させることによって誘導させた以外の場所には一切攻撃が行かない様にして鉄壁の構えを取るものである。

「(下手したら喰らって即死もありうる攻撃をいつも刹那の見切りでかわしとる言うんか!?しかもそれをするのがよもや不死の吸血鬼!?)」

小太郎の脳内は困惑で一色になる。
吸血鬼……まして不死者はその特性上どんな攻撃を喰らっても傷口は瞬時に回復してやられない、死なないというある種慢心にも似たような隙を誰かしら持つものというのは知識では知っている。
だからそこに勝機を見出せば倒せる手段さえあれば決して敵わない相手ではないのだ。
しかし、もしそんな人物が鉄壁や回避を選択する戦法を格上格下の相手問わずに取ってくるとしたら……それ以上に恐ろしいものはないだろう。

「へ、へへ……ええやないか」
「……?」

圧倒的な実力の差をたった一度の攻撃で分からされたはずだというのに小太郎は敢えて笑って見せる。
そうだ、シホの姉貴は慢心を絶対にしない……そう確信した。ならば!自分もそれに応えられるように強くなればええんや!と……。
いつか、いつかたとえ遠くとも、険しい道だとしてもいつか辿り着くと……ッ!

「(すまんなネギ……俺はここで負けてまうかもしれん……負けてしまう俺にネギはまた変わらず勝負してくれるやろうか?)」

一瞬の弱気の言葉が脳内に巡る。

「(でもな! ただでやられるほどに俺は、弱くはないんや!!)」

たとえ負けてもいい。
この試合を糧にしよう。いつかの未来に繋げる!そのために!!
小太郎は時間にして一分もしないでその考えに至り、笑みを浮かべながらシホと対峙することを拳を力強く握りこみながらも歓喜した。
戦士は自分の未熟さを、弱さを素直に認める事でさらに強くなれる……小太郎はその境地に立ったのだ。
そんな……小太郎の一種の覚悟をした瞳を見たシホはすぐに察した。

「わかったわ。小太郎、あなたはまだまだ強くなれる……私が強くさせてあげる。だから……!」
「ああ!やけどただではやられんで!いくで!!」

二人は今度は同時に仕掛けた。
小太郎の攻撃は相変わらずシホには当たらず空振りするが、それでも
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