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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結
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 クリスマスは、予約のオードブルのセットは12しか出なかったが、店の方は満席が続いたと言っていた。おせちは70セットで予約を打ち切ったと言うことで、僕達は31日、朝の6時から来てくれと言われていた。

 自転車で向かって、寒い日だったけど、初めての経験なので、少しわくわくしていた。着くと、もうみんな来ていた。昇二は、車で光瑠と明璃ちゃんを乗せてきたみたいだった。カウンターには、もう、食材が並べてあって、端のテーブルでは、舞依ちゃんが和え物なんかをカップに入れ始めていた。テーブルを寄せて、12ケのおせち用の箱が並べてある。重箱は注文が間に合わなかったので、急遽、美鈴が考えて、紙箱に化粧紙を張り付けたものだ。

「この12ケを1時間で盛り付ければ良いんだから、6回ね、みんな慌てないで、入れ忘れのないようにしてちょうだいね 寒いけど、暖房は付けれないからね」と、美鈴の掛け声で始めた。カウンターの中では、晋さんと美鈴のお父さんが、まだ調理を続けていたが、光瑠はそっちを手伝いに入っていた。

「君達、もう少し上手に詰めてよね ぜんぜん、おいしそうじゃぁない」と、明璃ちゃんが僕達を叱ってきた。昇二と僕と、明璃ちゃんが詰め役だったが、明璃ちゃんは、確かに、手際も良かった。

「あのね そうやって、押さえつけるんじゃぁなくて、ふんわりと ねぇ 美鈴さん?」

「そうねぇ 明璃ちゃんみたいに、もっと、やさしく入れてちょうだい」

「ほらっ やさしくね 女の子にだって、優しく扱わなければ、嫌われちゃうよ」と、明璃ちゃんは僕等に、上から目線だ。

「余計なお世話だよ 明璃ちゃんの方が、デリカシーないような気がするが・・」と、昇二は言い返していた。といいながらも、その後は明璃ちゃんのまねをして、詰めていった。

 9時頃になって、美鈴が「休憩しましょうよ」と、言ってきた、そして、ピザ風のトーストとスープを奥の洗い場に用意していた。もう、半分が詰め終わったところだった。

「予定どおりだわ この調子なら、1時頃には、終わるから みんな、助かるわ ありがとう」と、美鈴がみんなに頭を下げていた。

「調理のほうは、少し、追われぎみだよ 少し、ペース落としてくれ」と、晋さんが言っていたが

「すまん わしが ゆっくりなもんで 遅れているんだ」と、お父さんが謝るように言うと

「とんでもない そんなつもりじゃぁ 大将 いゃ 予定より早いもんで・・」と、晋さんは焦っていた。

「ごめんなさい 私が、段取り悪いから、遅れちゃって」と、光瑠も謝っていた。

「いゃ そんなことないですよ 助かってますよ 僕は、もっと、慌てないで慎重にやりましょうというつもりで・・」

「明璃先生 その後 盛り付け具合はいかがでしょうか」と、昇二がふざけ気味
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