暁 〜小説投稿サイト〜
東方絆日録 〜 Bonds of Permanent.
招かれし者(松上敏久)
幽霊楽団 〜 Phantom Ensemble
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至ることもあるそうだ。

そこへさっきの2人が戻ってきた。


薄水色の髪の少女「姉さん、お茶が入りましたよ……って、お客さんですか?」

ルナサ「ええ、彼は外界人の松上敏久さん。私たちのことも知っているみたいよ」

茶髪の少女「へえー、珍しいこともあるもんだね」

メルラン「いちおう自己紹介しておきますね。私はプリズムリバー家の次女、メルランです」


薄水色の髪の少女ーーーメルランが言った。


リリカ「同じく三女のリリカだよ。よろしくね!」


茶髪の少女ーーーリリカが言った。


敏久「松上敏久だ。よろしくな」


〜〜〜〜


それから7人で色々な話しをした。


敏久「前に『ルナサとメルランの演奏をソロで聴くとヤバいことが起きる』って聞いたんだが、そんなにヤバいのか?」

メルラン「はい、前に里でソロライブをやったら観客全員が躁状態になっちゃって…。そのあとが色々と大変でした」


メルランの演奏するトランペットの音を聴くと異常なほどに気分が高揚する。長時間聴き続けていると心が壊れてしまうことがあるらしい。


リリカ「この3人のなかでまともに聴いていられるのは私の演奏だけだよ!」


リリカのキーボードは「この世にない音」を奏でるため、ソロで長時間聴いたとしても体に害を及ぼすことはない。
さらに合奏でもリリカのキーボードで相殺されるので、鬱や躁になることなく長時間にわたって演奏を聴くことができるのだ。


ルナサ「さて、そろそろ始めましょうか」


ルナサが立ち上がるのに合わせてあとの2人も立ち上がった。


敏久「練習風景を見学させてもらってもいいか?」

ルナサ「構わないわ。ちなみにいま練習している曲は“幽霊楽団 〜 Phantom Ensemble”という私たちのテーマ曲よ」

ルーミア「そーなのかー」


『ワン、ツー、スリー』というルナサの掛け声で演奏が始まる。
敏久たちはそれを静かに聴いていた。



ーー
ーーー


敏久「いやいや、ホンマにすごかったわあ!」

ルーミア「うん。惚れ惚れしちゃったね」

大妖精「流石はプロの演奏家ですね」

だらず「生協のあたいでさえすごいと感じたわ…。あの幽霊トリオ、なかなかやるわね!」


帰り道、各々で感想を言い合う。
相変わらずだらずが言い間違えているような気がせんでもないが、ここはスルーすることにしよう。


敏久「『いつでも来て下さいね』と言われたことだし、いつかまた行こうや」

大妖精「そうですね」


時刻は間もなく17時になる。太陽はすでに西に沈んでいるため辺りは薄暗く、空気が冷たかった。
霧の湖でだらず
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