044話 学園祭編 真価と傷、一回戦の終わり
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「CGじゃないかしら……?」
「そうなのかな?でも、あたし的にはネギ先生の戦いも含めて『魔法』って感じだったけど」
「(鋭い……)」
ハルナのその勘の良さにシホは思わず舌を巻く。
もしかしたらこの子もそのうちネギ先生の従者になるのでは?と考えてしまうシホ。
だけどのどかや夕映が引きずっていってなんとか場は収まる。
それで千鶴なども部屋を出ていった。
そして残るのは魔法関係者だけになる。
それを確認してか、
「シホさん。あの方は……誰なんですか?」
「そうよ、シホ! あんたがあんなに本気で戦うなんてそうはないでしょ!?」
ネギとアスナに当然問い詰められるシホであった。
シホはどう話したものかと考えているが、エヴァが引き継ぐように、
「今はまだ詳しく言えん。だが、そのうち知る事になる」
「師匠……」
「エヴァちゃんももう知ってるの……?」
「まぁな。どうせまだアイツの方から色々と絡んでくるだろうから適当に相手でもしてやれ。……それとシホ、少し顔を貸せ。今の貴様はどうにも放っておけん」
「…………わかった」
するとアスナ達も何事かと反応するが、エヴァは後でな!と言ってシホを連れて部屋を出ていき、少し離れたところで、
「アルになにを言われた……?」
「なにをって……その、ネギ先生に私の代わりにナギの言葉を聞かせてやってくださいって……」
「そうではない!ほかにも言われたんだろう?」
「…………」
すべて見透かされている事を悟ったシホは、アルに言われたことをポツリポツリと話した後に少しエヴァの肩に寄りかかって、そして少しばかり泣いた……。
そんな久しぶりの弱気なシホの姿にエヴァも仕方がなく頭を撫でてやる事しかできないでいた。
「(ええい!アルの奴……こんな時にシホの瘡蓋をまた開くことをするでない!!
たとえ衛宮士郎としての記憶を思い出して精神が幾分安定したとはいえ、シホの大部分を占めるおもな精神構造は記憶喪失の間に新たに構築し形成された人格がメインであり、魔法使い共に捕まって停滞していた期間を差し引いてもシホの精神年齢は二十歳にも満たない小娘のそれなのだぞ!?)」
そう、本来ならば精神喪失して植物人間にでもなってもおかしくはない。
だが、それだけはタマモが心をずっと護り続けて阻止した。
しかし、それでもシホとして生活した時間を考えればまだ十代前半でもおかしくないほどに精神構造は幼い。
知識や力があっても精神は体に引っ張られてしまうためにそれ相応のものになる。
まだまだ成長段階だったのにシホはそれをぐちゃぐちゃにされてしまったのだ……。
「(私はまだよかった…
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