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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結
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ないでよー ねえ それ 私も漕いでみたい」

「えぇー できるかなぁー」と、言いながら、片方のオールを渡してみた。

「美鈴のほうからだと、押すようにするんだよ」

「そうだよね」と、言いながらも、懸命にやっていたが、ボートは流されるし、僕が漕ぐと同じ所を周るだけで進んでいない。

「あのさー 全然進んでいないよー 岸からも、変なのって、見てるしさー 恥ずかしいよ 美鈴のパンツも見えちゃってるしな」

「わー 蒼 見えてたー?」

「ああ 足開いて、丸見えだもんな」

「そうかぁー 君は見たのか― 紅いの」

「えぇ― 紅だったの― 白かったみたいだけどなぁー」

「蒼 紅いのが良いんだ ふぅーん」 

「なんも そんなこと言って無いよ ちょっと 刺激的だったけど」

「嘘だよ 白 刺繍あるやつだけどね うん」

 僕達は、ボートから降りて、野宮神社から大河内山荘まで歩いた。その間、ずーと、僕に腕を組んできていた。その後、夕方近くなって、河原町まで戻ってきた。美鈴がお寿司を食べようと言ってきた。

「今度は、私が出すよ 全部、蒼が出してきたから」

「いいよ そんなのー」

「いいの まだ、学生なんだから、無理しないで」と、言って三条通のアーケードの中を歩いた所のお寿司屋さんに入った。

「普段 海鮮には縁がないから、おいしいよね」と、美鈴は言っていた。僕も、そういえば、久々だったかも。お腹すいていたので、いっぱい食べてしまった。

「すまんな 散財させてしまって お店も物入りなのに」

「なに言ってんのよ 生活費と、お店のお金は分けているわよ 心配しないで」と、美鈴はやっぱり、しっかりしていたのだ。

 外はもう暗かった。鴨川を歩こうよと美鈴が言い出したので、降りて行くと、うすら寒いのに川辺に座っているカップルも居た。僕達も、座っていたけど冷えてきていて

「今日は、キスをする場所もなかったね」と、美鈴は言いながら、僕のホッペにチュっとして

「もう、帰ろ―」と、言って立っていた。



 
 
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