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DQ8 呪われし姫君と違う意味で呪われし者達(リュカ伝その3.8おぷしょんバージョン)
第二十四話:胃薬を買い占めろ!
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』や『寄付』等と言って信者から金を巻き上げている……そしてそれも周知のこと。お前が権力を握った今、その額は上がること間違いなし。それで『自分は無罪だ』と言い張っても説得力が皆無」

確かに……
院長がご存命の時ですら、お膝元とも言える修道院内で『終末に助かりたければお布施を払え』と恐喝紛いの事をしていたのを目撃した。

「し、仕方ないだろ! 修道院を運営するのにも金は必要だ……その為に信者からご寄付を募っているのだ」
「『ご寄付を募る』だぁ? そりゃ修道僧がやることで、武器を携えた修道騎士がやる事じゃねーだろ。あれはただの恐喝だ」

「ぐっ……」
「寄付やお布施ってのは、こっちから求めちゃダメなんだよ! 要求するな! 期待するな! 脅し取るな!」

「お、脅して等……」
「脅してんだよ! 武器携えた大男が『不幸から守ってやるから金出せ』って言ってれば、ただのみかじめ料を要求してるゴロツキと変わらない!」

流石のデコッぱち殿も、何も言えなくなっている。
この男に口喧嘩で勝てるのはリュカ様くらいだろう。
ラインハットの王太子妃殿下でドローだ。

「まぁいい。俺達は早々に出立する。ドルマゲスを見失う訳にはいかないからな……ククール君、大好きにお義兄ちゃまに今生の別れをしておきなさい」
「こ、今生の別れ!? この旅で俺が死ぬとでも?」

「それは如何なるか知らんが、お義兄ちゃまの方が鎌や鍬を手にした信者様方に力一杯ナデナデされる可能性が大きいからねぇ……クククッ」
そう言うと端正な悪人面野郎は、この部屋から出て行ってしまった。

「……今日から俺はあの男と旅をしなければならないのか?」
「頑張ってククちゃん。なるべく関わらない様にするのがお勧めよ」
またリュリュさんが勝手に渾名を付けている。

「ワシ等が立ち寄った街々からは胃薬が買い占められる現象が起きている。原因は奴じゃ」
なるほど……トロデ殿は行く先々で胃薬を買い占めてるのか。
効果の程は如何なものだろうか?

我がグランバニアでは、胃薬だけが爆発的に進化しているって噂を聞いたことがある。
当然だろう……二人も居るからなぁ。
パッケージに『王太子殿下御用達!』とか『○○大臣推薦』とか書いてるしなぁ。

是非とも輸出してあげたい。
まぁ元凶が国に帰れば不要になるか。

ラングストンSIDE END




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