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Fate/WizarDragonknight
荒魂ファントム
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「すごい……!」
「無駄無駄無駄ァ!」

 二人は再び加速し、連続で攻撃を加えていく。だが、達人的な動きをするバハムートには、中々決定打にならない。それどころか、可奈美たちの動きを見切り、逆にダメージを与えている。

「だったら……!」

 ウィザードは、青い面が描かれた指輪を右手に入れた。
 水のウィザードのもつ、最大の一撃。

『チョーイイネ ブリザード サイコー』

 冷気を持つ青い魔法陣が、バハムートの足元に出現する。

「何!?」
「はああっ!」

 ウィザードの掛け声とともに、魔法陣より極寒の大気が発生した。それは、みるみるうちにバハムートの体を凍り付かせていく。

「なんだと!?」

 予想外の妨害に、バハムートの動きが止まる。
 おそらく彼の腕ならば、その氷もすぐに壊せるだろう。だが、この一瞬だけ注意を惹ければ十分だった。

「今だ!」

 ウィザードの掛け声とともに、刀巫女の姿が浮かび上がる。

「しまっ……!」

 バハムートが反撃しようとするが、もう遅い。
 可奈美の白い体。それは、瞬時に深紅に染まっていく。

太阿之剣(たいあのつるぎ)!」

 リーチの長い一閃。それは、バハムートの氷を一瞬で蒸発、さらに本体にも大きなダメージを与えた。
 だが、バハムートは倒れない。全身から湯気を昇らせながらも、可奈美を睨み、彼女へ襲い掛かろうとしていた。
 だが。

『ウォーター スラッシュストライク』

 水のウィザードが、青い斬撃を放つ。
 巨大なエネルギーの動きにより、水蒸気が周囲をたちこめた。

「無駄無駄無駄無駄ァ!」

 だが、白い煙の中であっても、バハムートは反撃してくる。
 その猛烈な格闘技に、ウィザードと可奈美は防御をせざるを得なかった。
 だが。
 その白い水蒸気たちの頭上を、炎を纏った刀の少女が舞い上がる。

「行くよ清光(きよみつ)……! 神居(かむい)!」

 夕焼けさえも染め上げる、紅蓮の炎。それは刃となり、バハムートの体を切り裂く。

「効かん……! 効かんぞ……!」

 刀傷の跡から、蒸気が立ち昇るバハムート。炎の刃は、彼の体に大ダメージを与えたものの、倒すには至らなかった。

「残念だったな……さあ、この強さによって絶望しろ!」

 だが。

「いいや。終わりだ」
『チョーイイネ キックストライク サイコー』

 すでに、ウィザードもまた新しい攻撃に移っていた。青い魔法陣を戦闘にした跳び蹴り。

「何度やっても同じだ!」

 そう言いながら、今度こそ反撃しようとするバハムート。
 だが。

『ドリル プリーズ』

 ドリルの魔法により回転が追加。それは
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