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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
葛城舞という男の娘(おんな)の話
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絵を描いてたり、お栄ちゃんの絵にアドバイスという名の文句をつけて言い合いになったり、
この人もこの人でけっこう自由人だ。
「はい、ご馳走様。今日も美味かったヨ。」
「ありがと。」
お栄ちゃんもご飯を食べ終え、そうして仕事場へと戻っていく。
僕もお皿洗って、そろそろ絵に手をつけなきゃ。
?
夕方。
「それじゃあ行ってくるね。」
「おう、いってらっしゃい。」
「洗濯物は洗濯カゴ!使ったものは使った場所に!あと今日はすごく遅くなると思うからご飯食べてていいからね!」
「はいよー。」
僕の仕事は夜から。
出ていく前にお栄ちゃんにいつも通りのことを言い、出て行く。
口を酸っぱくして言ってるけど、1回も約束守ったことないんだけどね。
さて、僕の仕事先は姫路町という町にあるBAR、『蜘蛛の糸』
そこでお店のスタッフ、"クズシロ マキ"として働かせてもらってる。
以前は"女性"として働いていたけど、お栄ちゃんに再会してからはこうして自らの性別を明かすことにした。
のだけれど…
「マキさんが男の娘ォ!それでも一向にかまわんッッッ!!!」
「可愛い上におちんちんついてるとか超お得じゃん。」
「メカクレに男も女も関係ないさ。当然私は、今まで通りマキさんを愛するとも!」
と、人気が減るどころか大人気になってしまった。
「世の中どういうものがウケるかアラフィフにはよくわからないネ」
と、このBARの店主のモリアーティさんも困惑状態。
こうなると吉原のことを思い出すなぁ…あ、これも話が長くなっちゃうからまた別の機会に。
とは言っても、何事もイイコトづくめというわけでもなく僕が男と知ったら二度と来なくなっちゃった常連さんもいるんだけどね。
「蜘蛛の糸?あんなカマホモ野郎のいるとこ二度と行くかボケ!!女装だろーが男の娘だろーが結局のところホモだろ?俺ホモは嫌いなんだよ!!しね!!!!」
と言い捨て、来なくなった探偵さんとか。
「ねぇねぇマキさん!歌歌ってよ!」
「え、まぁうん…いいですけど…。」
「マキさんマキさん!目線こっちお願いします。」
「い、いいけど…。」
「マキさん。サーヴァントと週何回シてるの?」
「セクハラやめてください。あと正確に数えるなら週140は超えてます。」
まぁ今は今でエンジョイしてる。
ただ、この現状を見てモリアーティさんは言うのだ。
「ここ、キャバクラとかスナックとか、そういう場所じゃないんだけどなー。」
ってね。
?
それから僕達は、たまに遠くへでかけることもある。
主な目的は
「新刊出ましたー!おひとつどうですか〜!」
同人即売会。通称サバフェスもどき。
地方や東京、様々な場所
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