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ドリトル先生と幸せになる犬
第八幕その七

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「残さずね」
「それが禅宗のお坊さんで」
「他のもしっかり食べてるね」
「お肉やお魚も」
「そうよね」
「自分で食べる為に殺生をすることは駄目でも」
 それでもというのです。
「お布施だとね」
「残さず食べる」
「お肉も」
「そしてお魚も」
「そうするんだね」
「禅宗のお坊さんはね、だからカレーもね」
 先生も好きなこの食べものもというのです。
「頂くよ、ただ残したら駄目だから」
「お口に合わなくても」
「それで幾ら量が多くても」
「それでもなのね」
「全部食べないといけないんだ」
「そこが大変だよ」
 先生は皆に少し苦笑いでお話しました、そうしつつスパゲティを食べてサラダも食べますがいい食べっぷりです。
「禅宗のお坊さんは」
「難しいね」
「本当にね」
「そこはね」
「何かと」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「僕には禅宗のお坊さんは無理かな」
「先生も残さず食べるけれど」
「それでもだね」
「そのことについては」
「無理だっていうんだね」
「うん、他の修行も厳しいからね」 
 このこともあってというのです。
「とてもね」
「そうだよね」
「先生は無欲だけれどね」
「あんな厳しい修業はね」
「合わないかもね」
「無理だね、僕は神学も学んでいて」
 そうしてというのです。
「それで博士号も持っているけれど」
「お坊さんにはなれないよね」
「牧師さんや修道士さんには」
「そうした人には」
「どうもね」
 先生ご自身が言いました。
「無理だと思うよ」
「合わないね」
「先生が思うには」
「やっぱり先生に合ってるのはね」
「今の生活だね」
「そう思うよ」 
 こう皆に答えました。
「本当にね」
「僕達と一緒にいてね」
「そうしてだね」
「仲良く暮らす」
「それが一番いいね」
「そうなんだ、だからね」 
 サラダのドレッシング、オニオンのそれが本当に美味しいと思いながら皆に対してこう言うのでした。
「僕としてはね」
「禅宗のお坊さんにも修道士にもならないで」
「それでだね」
「僕達とこうして暮らして」
「学問に励んでいくんだね」
「それで満足しているよ」
 もう充分にというのです。
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