王の能力
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キさんだけはバカ正直に仲間たちのことを信じていたらしい。なんかナツさん傾向のある人のような気がしてきて、親近感が湧いてきた。
「だから一度本来とは異なる作戦を伝えて行動したのに、それすらも見抜かれていたのよ」
「つまりスパイである可能性があるのは俺たち三人だけになったってことだ」
このチームのリーダー格であるユウキさん、ミハエルさん、ジェリーさん。この三人しか正確な作戦を知らない状況で動いていたのにそれすらも見抜かれていた。
「ユウキさんたちが俺たちを裏切るわけないじゃないか!!」
「つまり相手が何かの魔法で俺たちの動向を探ってるんだ!!」
ただ、三人は相当な信頼を得ているようで他の皆さんは全く疑うことをしていない。確かに勘違いとはいえレオンに挑めるほどの正義感がある人が裏切るとは思えないし、他の二人もとてもそうは見えない。となると・・・
「もしかしたら、私と同じ魔法を使っているのかもしれない」
突然そう言ったシャルルの方を見る。シャルルの魔法っていうと・・・
「変身魔法?」
「ひっぱたかれたいの?」
どうやら外れてたみたい。般若のような表情でこちらを睨んでいる彼女を見て苦笑いを浮かべる。変身魔法が違うということは、こっちの方か。
「未来予知のことだよね?」
「そう。もしその現国王が私と同じ力を持っているとすれば?」
「相手の出所がすぐわかる〜!!」
エドラスの時にシャゴットの未来予知の力によってウェンディとナツさんが捕まえられたことを思い出す。シャルルも同じようにその力を持っていたおかげで潜入できたけど、当時は完全には使いこなせていなかったことと、お母さんであるシャゴットの方が能力が高かったからあっさりやられてしまったんだよね。
「シャルルの力で相手の予測を上回れないの?」
「難しいわね。それに、最近なんだかうまく未来が見えないのよね」
言われてみれば、シャルルの予知の話を最近聞いた記憶がない。いつくらいからだったかな?アルバレスとの戦いの時は作用してた気がするけど・・・
「相手がこちらの動きを予測できているのだとしたら、迂闊には動けないわね」
「どうしたものかね・・・」
頭を悩ませながら何か良い手がないかと考えてはみるものの、そう簡単に思い付くわけがない。
(こういう時、他の人ならどういうことを考えるのかな?)
ナツさんなら・・・グレイさんなら・・・エルザさんなら・・・あの人たちは本当に突拍子のない作戦を思い付くことがある。妖精の尻尾という破天荒集団ならではの思考なのかとも思うけど、それを考えつけるのが彼らの強みでもある。
「そもそも私たちのことも相手にバレてるんじゃない?」
「その可能性は十分にあるわね」
こ
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