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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
思ったよりも・・・
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を落ち着けようとしている監督。でも、それで落ち着けるような人はいないんだよね。
「昨日試合だったし、今日はノックやってとっとと終わらせるからな。一年は好きなポジションに付いていいぞ」
「どこでもいいんですか?」
「あぁ、ピッチャー以外なら」
今年の一年生は投手希望者が多い。理由は昨年の夏の甲子園大会で多くの投手が活躍してみせたから。おまけに決勝戦では選抜以来の登板を果たした世代最強投手が活躍したこともあり、彼に憧れて野球を始めた子が多いから。
ただ、その希望通りにしてしまうと練習にならないから、監督は抑止的な意味でそう言ったのだろう。
話したいことも終わったからか、すぐに全員を好きなポジションにつかせる。当然私は・・・
「キャッチャーいこ!!キャッチャー!!」
ずっと憧れていたポジションへと走っていく。その時私は、今度こそようやくスタートラインに立てたような気がして、思わず笑顔になってしまった。
真田side
「思ったよりもバラけたな」
「そうですね」
上級生たちは自分の本来のポジションへと駆けていき、一年生たちはそれに付いていくように散っていく。どこかのポジションに偏るかと思ったが、要らぬ心配だったようだ。
「陽香も外野で受けとけよ。送球は軽めにな」
「はい」
本当は外で走らせようかと思ってたけど、あいつは真面目だから走りすぎることも考えてやめた。準決勝に勝てば関東大会への出場権は得られるが、決勝も投げたがると厄介なのでここは無難に守備練習で目の届く範囲に置いておきたい。
(まぁ、準決勝はキツいだろうけどな)
絶対に声に出して言うことはできないが、この気持ちもわかってほしい。次の東英は恐らくエースの後藤が投げてくる。正直エース同士でぶつかったらこちらの方が分が悪い。打線も相手の方が上なうえに、守備力もある。ムラのある優愛がセンターラインにいるこちらはどうしても劣ってみえる。
(せめて二遊間で守れる奴がいてくれればな・・・)
実のところ、優愛の本職はサードだ。さらに本来ならば前のチームでショートを守っていた莉子がそこにいたはずだが、正捕手が定まらず苦肉の策で能力のある彼女を今のポジションに置いている。その結果、セカンドに優愛、ショートには伊織と本職ではないポジションを任せなければならない状況になっている。
(本当はいいキャッチャーがいてくれれば最高だけど、まぁ無理だろ)
キャッチャーはやることが多い。ピッチャーのマネジメントや守備位置の確認。ランナーが出れば盗塁も対応しなければならず、能力の高い選手を置かなければお話にならない。特に女子野球では、中学時代は男子に混ざっている選手が多く、身体能力の差か
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