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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga31王の帰還〜Return〜
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しているよ、はやて」と言うてから、私も愛してるって答える前に唇が触れ合って、誓いのキスをした。胸の内に溢れる幸せ。唇が離れるのが名残惜しいな〜って考えてると・・・。
「マイスター!」
アイリの悲鳴が聞こえて、ハッと目を開けてみれば・・・
「ルシル君・・・? ルシル君!」
もうどこにもルシル君の姿は無くて、ルシル君がさっきまで立ってたところには私が貸した指輪と、“エヴェストルム”の待機形態の指輪、その2つが地面にポツンと転がってた。全身から力が抜けてその場にへたり込んだ私は、その2つの指輪を震える手で拾い上げて、止め処なく溢れ出てくる涙も構わずに「ルシル君・・・」の名前を呼び続けながら胸に抱いた。
・―・―・―・―・―・
全てが白に染まる広さも何も判らない空間。その空間に在るのは、直径が5m近い淡く碧く輝いている光球。そして、その光球を囲むようにして存在している11脚の玉座。玉座1つ1つで色が違い、半透明、白銀、黄金、純白、漆黒、桃花、翡翠、真紅、橙黄、蒼穹、銀灰の11色。
背もたれの上にそびえ立っている十字架の形も様々で、聖アンデレ、マルタ、ロレーヌ、葡萄、ケルト、ラテン、聖ペトロ、カンタベリー、ギリシャ、アンセイタ、ロシアとある。
その玉座に座っている11の人影も、玉座に対応した色の外套を羽織っている。
ここは“神意の玉座”、またの名を“遥かに貴き至高の座”と呼ばれる最高位次元。あらゆる世界の意思、“界律”が交差する、全てが在って、全てを識る究極の根源。
その玉座の1つ、桃花の玉座に座する者、名を5thテスタメント・マリア。彼女は飛び起きるかのようにバッと玉座より立ち上がり、漆黒の玉座に向かって歩き出した。
「ルシリオン様!」
漆黒の玉座に座するは4thテスタメント・ルシリオン。今にも玉座から滑り落ちそうなほど力のない座り方をしている彼に、マリアは「しっかりしてください!」と言い、両脇に腕を差し込んで座り直させた。
「マリア・・・か。・・・あ・・・そうだ、はやてとアイリは・・・?」
「ご安心を。私が責任を持ってミッドチルダへお連れしました」
「そうか。少し待ってくれ、頭がぼうっとしている」
「大丈夫ですか?」
「強制的に眠りに着かされそうというか・・・。あぁ、治りそうにないな。が、これで最後だ。きっちり終わらせないとな」
ルシリオンとマリアの視線が神意の玉座の中央に浮かぶ光球へと向けられ、2人は近付いていく。そしておよそ1mまで接近したところで、光球より一際強い発光が1回。
「玉座の界律よ。私が
界律の守護神
(
テスタメント
)
となった経緯である
堕天使
(
エグリゴリ
)
との戦争は終わりを告げた。これにより貴殿との契約は完遂となった」
ルシリオンの魔術師としての
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