第二百二十話 ハイランダーの影その五
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「人間至上主義を掲げ」
「そして他の種族は認めないとかするとな」
「恐ろしいことになります」
「そうだよな」
「ナチスの様な」
「そうなるな」
「十字軍はまさにそれで」
キリスト教徒それもカトリック以外もっと言えばカトリックの信者でも神があの世で見分けられると言って殺した彼等はというのだ。
「破壊と殺戮の限りを尽くし」
「民を移住させていたな」
「そうでしたが」
「そんなことするか、そこまで切羽詰まってないしな」
自分達の勢力はとだ、久志は言い切った。
「民が餓えていて土地もない」
「何とか新天地が必要か」
「そうした状況でもないしな」
「むしろ多くの民を手に入れて」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「豊かになりたいからな」
「だからですね」
「民は攻めないさ」
絶対にというのだ。
「俺は」
「左様ですね」
「ああ、何があってもな」
それこそというのだ。
「俺はそう言わないからな」
「それでは」
「ああ、これからも民は攻めないな」
こう言ってだった。
久志は実際にリバプールとその周辺を攻める時も民に刃も銃も向けずかつ降る街や村はそれで受け入れまたまずは降る様に勧めた。
そのうえでどうしても降らない街や村を攻めて降してだった。
リバプールを孤立させた、そしてこの街即ち王にも降る様に言ったが。
「やっぱりな」
「王は降らないですね」
夕子も言ってきた。
「戦うつもりですね」
「そうだな、それじゃあな」
「ここはですね」
「攻めるな」
こう言うのだった。
「そうするな」
「それでは」
「砲撃及び術での攻撃の用意だ」
それに入るというのだ。
「そしてな」
「まずは城壁を壊しますね」62
「ああ」
まさにという返事だった。
「そうしてな」
「そのうえで」
「攻め込む、あとな」
「敵兵もですね」
「部隊単位でも個人でもな」
「降る様に勧めて」
「敵を切り崩すな、それとな」
久志はさらに話した。
「攻城用のモンスター達もな」
「用意しますね」
「モンスターも貴重な戦力だ」
戦い降した彼等もというのだ。
「だから使うな」
「それも大事に」
「モンスターも粗末に扱えるか」
到底出来ないというのだった。
「命があるものだ」
「おもちゃではありません」
夕子もこう言った。
「ですから」
「粗末に出来ないさ」
「左様ですね」
「鍛えれば鍛えるだけ強くなるしな」
「人間と同じで」
「だからな」
「彼等もですね」
軍に入れているモンスター達もというのだ。
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