第三章
3-?
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
年が明けて、僕達3人は光瑠の家に集まっていた。お父さんとお母さんは気を利かせたのか、日帰りだけど、越前の方にカニを食べに行くと言って留守らしい。
光瑠と妹の明璃ちゃんが迎えてくれた。二人とも、着物姿だった。光瑠より少し、背が高くて、やっぱり、ほっそりしていて、日焼けもしているように見えた。すぐに、後から、昇二が顔を出した。
「あれっ あれっ こんな美人がふたり、揃っちゃて、いいのかなぁー」と、第一声だった。
「昇二君は、口がうまいね どうぞ、あがって 会えるの楽しみにしてた」と、明璃ちゃんが嬉しそうに招き入れた。
「あんまり、ごちそう無いけど、今日は、楽しくやろうね お父さん達居ないから」
「うん 充分だよ こんだけあれば」と、僕は、答えていたが、食卓には、箱ずし、鯖ずしにサラダがいっぱい乗っていた。
「ねぇ ねぇ ビール飲むでしょ 私、持ってくるから」と、
「明璃 あんたは、ダメよ 未成年なのに・・」と、光瑠が釘をさしていた。
「明璃ちゃんは、芸大だよね 現役で受かったんだから、たいしたもんだよ」と、僕が、言うと
「うん 昔から、少し、飛んでいたよね 天才的なとこあった」と、昇二も言っていた。
「普段から、ちょっとズレてるとこあるけどね」と、光瑠も言っていた。
明璃ちゃんが、戻ってきて、ビールを持ってきたけど、ワインクーラーに氷をいっぱい入れて、その中に缶ビールを突っ込んでいた。
「明璃 何よ それ 何で、そんなのに入れてくるのー」と、光瑠が声を大きくして・・
「何でって 冷え冷えの方がいいでしょ」
「そうだけど・・ なにー どうして、この中、赤いのー」
「うん トマトジュース 色ついていた方が、楽しいじゃん」と、サラっと、明璃ちゃんは言っていた。
「あのさー 変なことしないでよー」と、光瑠はイライラしていたけど
「いいじゃん 光瑠 きれいだよ」と、昇二はフォローしていた。
3人でビールを継いで、乾杯したが、明璃ちゃんだけは、ジンジャーエールを持ってきていた。
「美鈴が居ないのは、残念だよね 来年は揃うかな」と、光瑠はしみじみ言ってきたが
「うん なんとか 頑張るよ」と、僕は、返した。
「蒼 決まったのか?」
「うん ほぼな あそこの社長さんとうちの教授は知り合いらしくってな、直ぐに決めたって言っていたけど、建前上、2月まで正式には、待ってくれって」
「そうか、俺のほうは、3月になりそうだよ 俺、あそこしか受けてないんだけどな」
「姉ちゃん みんなで、写真撮ろうよ デジカメの方が、セルフ便利だよ」と、明璃ちゃんが言い出した。「そう」と言って、光瑠が取りに席をはずしたら、明璃ちゃんは、自分のコッ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ