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ペルソナ3 異界の虚影
中編
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再び召喚したイシスと同時にガルダインを放つ。
強烈な竜巻が2つ、絡み合うようにして怪物に襲い掛かる。
その凄まじい攻撃を受けて、怪物は断末魔とともに黒いチリとなって消し飛んだ。

勝利を喜ぶ余裕もなく、ゆかり は血相を変えて、倒れたままの美鶴さんに駆け寄った。
その時、アイギスの「オルギアモード!」と叫ぶ声が聞こえてきた。私は足を止めてチドリとの闘いに目を向ける。
かつてチドリだった怪物に対して、アイギスが高速で連続攻撃を繰り出していた。
怪物の姿は、色が赤黒いことを除けば、武治氏が変じた怪物とまったく同じだ。
順平は少し離れた位置で、倒れたまま動かない
怪物はアイギスと同等の高速で攻撃をかわしつつ、さらにカウンターで攻撃を仕掛けてくる。
もはやメ−ディアなど呼び出しはせず、自ら火炎攻撃をアイギスに撃ち込んでいる。なんとかぎりぎりで回避しつつも、アイギスの体の表面は過熱して煙を上げていた。
一方、ゆかり が再びイシスを召喚し、美鶴さんに回復魔法をかけている。こちらは ゆかり に任せて、私はアイギスの元へと向かうことにした。
怪物の猛攻撃にアイギスが体勢を崩す。
そこに「ペルソナ!」と声が響き、スカディが出現。
最強の氷結魔法ニブルヘイムによって怪物が一瞬で真っ白に凍り付く。
それでもなんとか動こうともがく怪物に、追い打ちをかけるように続けて氷結攻撃が降り注いだ。ついに動きを止めた怪物は、アイギスの放ったとどめの一撃で粉々に崩れ去っていった。
私は順平の様子を見るために急いでかがみこむ。
「順平、終わったよ。」と声をかけると、床にうつぶせの状態の彼から「チドリ・・・」というすすり泣くような小さな声が聞こえてきた。

もう一方の戦いでは、ジオダインのまばゆい輝きと共に、荒垣さんから変じた怪物が消し飛んだ。
仁王立ちして召喚器を構えている真田さんの背後には、天田君とコロマルが倒れている。天田君たちをかばって戦っていたのだろう。その真田さんも力を使い果たしたかのようにバランスを崩すと、そのままばったりと倒れてしまった。
オルギアモードで活動限界を迎えたアイギスも、がくりと膝をついたまま白い煙を上げて静止している。
三体の怪物との戦いで、こちらのメンバーの大半が戦闘不能になってしまった。
私と ゆかり は、一人一人の様子をみてまわった。
立ち上がることもできない状態だが、全員 生きてはいる。幸いにも命にかかわるような怪我人はいないようだ。
ゆかり がイシスを呼び出し、順に回復魔法をかけていく。
そこに風花の緊張した声が響いた。
『気を付けてください。上の階にまだ何かいます。』
「ここは私がなんとかする。先に行って。」
ゆかり が振り向いて言った。
「何言ってるの、みんなの回復が優先でしょ。」
私が言い返すと
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