暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
覚えのない怒り
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
限でいい。武力を持たない市民を警戒する必要など皆無・・・という考え方なんだろうな。

「・・・なんかここで大暴れしたい気分なんだけど?」
「奇遇だな、俺もだ」

体が大きくなってもこういうところは変わっていないのだと安心した。俺とレオンは目を合わせニヤリと笑みを浮かべると・・・

「はいはい、そんなことしたら警戒されちゃうでしょ」
「ダメだよ、シリル」
「「はい・・・」」

動き出そうとする前にシェリアとウェンディに止められた。せっかくストレス発散になると思ったのに・・・

「まずは相手に悟られないように現状調査をしよう」
「それに、依頼主たちも探さないといけないし」

今回の依頼主は一般市民。しかも国を通しての依頼ではないため、その人たちのいる場所を自力で見つける必要がある。地名も立地もわからない他国でこうなってしまうと、確かに顔が割れていると動きづらくなる。

「じゃあチャチャっと街に出よう」
「向こうの方が明かりが多いから、あっちから行ってみよ」

恐らく街と思われる方向へと向かうことにした俺たち。見張りに気付かれないように慎重に・・・と思ったが、元々警戒が薄いからか、特に何かが起きることもなくあっさりと街へと抜けることができてしまった。

「なんか今回の依頼、楽勝な気がしてきた」
「奇遇だね、俺もだよ」

あまりにも簡単に物事が進みすぎて、まるで張り合いがない。街の中には闇ギルドの人っぽい奴もいるけど、そいつらはあまりにも堂々としていてすぐにどれがそれなのかわかってしまう。
内心、こんな簡単な依頼でいいのだろうかと思ってしまうくらいの展開になっていた。

「街の活気はあまりないみたいね」
「うん。監視されてるからか、みんな怯えてるみたいだよ」

楽観視している俺たちとは異なり、キチッと現状調査をしているシェリアとウェンディには頭が下がる。
本来ならすぐにでも依頼主のところに行きたいけど、まずこの街が指定の街で合っているかもわからない。しばらくは紛れ込みながら、街を闊歩しなきゃいけないかな?

「シェリア、こっち」
「うん」

怪しまれないように街の中を進んでいこうとすると、隣にいたレオンが後ろにいたシェリアを呼び寄せる。呼ばれた彼女も彼の隣に来ると、それぞれの手を絡ませ歩き始める。

「え?何あれ?」
「なんか近くない?」

自然と押し出される形になった俺は後ろにいたウェンディの横へと付く。そこから見たレオンとシェリアはお互いの肩を寄せ合っており、今まで見た彼らとの距離感とは全く違っていた。

「なんかいつもと違うと思ってたけど・・・」
「やっぱりそうだよね?」

船にいた時からなんとなくわかっていた。でも、確信が持てないから気にしない振りをしていたけど今
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ