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Fate/WizarDragonknight
切り札
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、俺は結局……」
「……ハルトさん?」
「え?」

 一瞬、ココアがこっちを見つめていた気がした。
 それは、すぐにウィザードは意識を取り戻させる。

(そんなはずはない……! ココアちゃんに俺の正体が知られているわけが……!)

 そして、同時に現実の判断を急がせた。

「! 危ない!」

 ウィザードはすぐさま、ウィザーソードガンを発砲する。
 ウィザードの意思で自在に動く銃弾は、そのまま彼女たちの背後から迫るメフィストの肩に命中し、動きを防いだ。
 すると、メフィストは改めて、ウィザードへ狙いを絞る。

「……!」
「早く逃げて!」
『ランド プリーズ ド ド ド ド ド ドン ドン ド ド ドン』

 座席の中から起き上がりながら、ウィザードはエレメントを風から土へ。
 即座に、右手の指輪を切り替える。

『ドリル プリーズ』

 魔法の力で、自らの体を回転させる。まさにドリルとなり、地面へ潜る。
 そのままチノの下から、瓦礫を全て持ち上げた。

「大丈夫?」
「……!」

 モカはウィザードには目もくれず、倒れているチノを抱き寄せる。
 恐る恐るウィザードを見上げ、

「……助けて、くれたの?」

 と尋ねた。
 ウィザードは瓦礫を脇に置き、頷く。

「いいから、早く逃げて!」
「は、はい! ココア!」
「う、うん!」

 チノを背負ったモカは、ココアとともに出口へ急ぐ。
 だが。

「お姉ちゃん危ない!」

 ココアが叫ぶ。
 モカが出口に差し掛かる寸前、出口が崩落。モカの目の前で粉塵が舞い、彼女たちも閉じ込められてしまった。

「そんな……!」

 絶望的な声を上げるモカ。彼女はチノを背に回し、ウィザードたちへ向き直る。

「……っ!」

 きっとこちらを睨むモカ。彼女にとっては、きっとウィザードも闇のヒューマノイドたちも変わらないのだろう。
 そことなく寂しさを感じながら、ウィザードは彼女に背中を見せる。

「……? 助けてくれるの?」

 モカが半信半疑な声をかけてくる。
 だがウィザードは、固い声を作って言った。

「ここにいる人のことは、誰一人信用しないで下さい」
「え?」
「俺も。アイツらも。あなたは、妹さんとみんなで逃げ切ることだけを考えてください」
「……?」

 モカの言葉が無くなった。
 それを肯定と受け取った土のウィザードは、静かに二体の闇へウィザーソードガンを構える。
 やがて、二体の闇のヒューマノイドが歩み寄るが、その動きは、より深い闇の出現に阻まれた。

「やあ。苦戦しているようだね」
「トレギア……!」

 ウィザードは、トレギアを恨めしく睨む。
 だが、そんな
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