暁 〜小説投稿サイト〜
IS 転生白書 オリ主が奏でる新しいインフィニット・ストラトス
2歳になりました!

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 「ぱぱー!」

 「おお拓夢、今日はどうしたんだい?」

 「あのえ、ほん、よいたいの!」

 「そうかそうか、じゃあ今日はこれにしようか?」

 「あい!」


 たくさんの本棚が、もともと広い部屋を狭く感じさせている。
 その棚にあるのが全て漫画だというから驚きだ。
 俺も初めてこの部屋につれてこられて時は驚いた。
 前世の俺も相当な漫画愛読家であり、金はあったことからたくさんの本を手に入れ、一部屋丸ごと漫画部屋にしていたのだが。
 この、父の書斎にはかなわない。

 まさに漫画の書庫である。

 そんな父の仕事は漫画家。
 ・・・・・・ではなく、編集社の社長さんだ。

 昔、好きで好きでたまらなかった漫画を、もっと読める職業はないものかと探していたところ、友人から会社を立ち上げることを提案される。
 未発掘の新人や、すでに世に知れ渡っている売れっ子漫画家を集め週刊誌にする!それが父の夢になったそうだ。

 それから何度も挫折を繰り返し、ようやく会社が軌道に乗ったのが三年前。
 ちょうど俺が生まれた日の前日だそうだ。

 会社が軌道に乗り、子どもが生まれ、妻との関係は良好のひとこと。
 父は今、人生の絶頂期に居ると自負している。

 「あー、またここにいた!もぅ、ごはんの時間ですよ?」

 「あ、ままー!」

 「すまんな玲子。拓夢が読んでとせがんでくるもんだから・・・」

 「分かってますよ、拓夢もあなたも漫画がすきなんだもん。しょうがないわ」

 そう言ってはにかむ女性が俺の母親。
 ひいき無しに見てもかなり可愛い。
 年は24で、まだまだおばさんにはならないぞー!、と自分で言っていた。

 理解力のある、とてもいい妻であり、そしていい母親だ。

 そんな俺は、上手く話せないので赤ちゃん言葉を多用することにした。
 どうせこんなことが出来るのも今のうちだ、思いっきり甘えさせてもらおう。

 「さ、ご飯ですよー!今日はカレーなんだから」
 
 「お、そりゃ楽しみだ!玲子の作るカレーは上手いからなぁ」
 
 「あい!」

 「もう、誠さんの作る料理もおいしいですよー」

 「嬉しいことを言ってくれるじゃないか」

 きゃっきゃうふふと抱き合う両親を見る心境は、すこし複雑。
 というか恥ずかしい。

 まぁ、こんないい両親に恵まれたことを感謝しないとな。
 普通の幸福にかんぱい。

 「ほーら、拓夢もおいでー」

 「あーう!」

 てちてちと歩き、屈んでくれた母親の胸にダイブ!
 ぎゅっと抱きしめられて感じる幸せなぬくもりに、俺は湧き上がってくるモノを抑えることなく笑うのだった・・・・・・。
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