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ドリトル先生と幸せになる犬
第三幕その十二
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「自分勝手で身勝手で」
「そうだよね」
「もうそれが出てるんだよね」
「何も言わなくても」
「目の光や人相に」
「それに仕草に」
「普通のお仕事をしていてもならず者みたいなんだ」
 そうした人はとです、先生は皆に応えつつふわりに言いました。
「君の今のご両親は口は少し悪いだろうけれど」
「私を家族と思ってくれて」
「大事にしてね」
 そうしてというのです。
「絶対にだよ」
「いらないって思わないのね」
「それで君を無視してお散歩をしなくなったりもね」 
 そうしたこともというのです。
「絶対にね」
「ないのね」
「ないよ」
 ふわりに笑顔で答えました。
「だからね」
「安心していいのね」
「そうだよ、安心していいよ」
 こうふわりに言いました。
「君のこれ以上はないまでに楽しくて幸せな一生はこの家に迎えられて」
「それでなの」
「はじまっているんだ」
「それじゃあ」
「今のご家族を心から信じて愛して」
「暮らせばいいのね」
「ご家族も君を愛してくれるからね」
 ふわりが愛するだけでなくというのです。
「そうしていくんだ」
「わかったわ、じゃあ私はね」
「これからだね」
「すぐには無理でも」
 やっぱり捨てられた、いらないと言われて悲しい気持ちはあります。その悲しみはすぐには消えてなくならないというのです。
「それでもね」
「うん、徐々にでいいよ」
 先生もこう答えました。
「それはね」
「少しずつでいいの」
「何でも一気は無理だから」
 それでというのです。
「君もね」
「徐々になのね」
「今のご家族を信じて愛していくといいよ」
 こうふわりに言いました。
「あの人達は君がそうするに値する人達だから」
「じゃあ前のママとパパは」
「君、いやこの世の誰にも信じられたり愛される価値のない人達だよ」
 先生はこの人達についてはこう言いました。
「全くね」
「そうなの?」
「命を粗末にする人達はね」
 先生は悲しいお顔で言いました。
「それはこれからどんどんわかるよ」
「そうなの」
「うん、けれど今のご家族は違うから」
「今のパパとママとお兄ちゃんは」
「だからね」
「私は信じていいのね」
「そう、信じてね」
 そうしてというのです。
「愛情を以て接したらいいよ」
「困らないの、そうしてね」
「あの人達は全くね、じゃあね」
「ええ、これからは」
「君は幸せになるんだ」 
 こうふわりに言いました。
「いいね」
「わかったわ。そうしていくわ」
 ふわりも先生に応えました、そうしてです。
 ふわりは先生に今のお家のこともお話しました、そのお話はとても幸せなものでした。そのお話が終わるとふわりは自分からケージに戻って丸くなって寝
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