第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(1)
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ぅ。なので、マッスルジュエルはこのままで、ノワールプペとのバトルにのぞみましょうですぅ!」
顔を輝かせたまま、凛香の動きが止まる。
「……次の試合って、何かな? ……ノワールプペって、誰かな?」
「えーと、それはですね」
ミーノはかくかくしかじかと、終始笑顔で、ノワールプペとのやり取り説明する。
「…………」
輝いていた凛香の顔は、どにょりと曇り、斜が入っている。
「……つまるところ、もうひとバトルしないといけないのね……」
「はい、そういうことになりますですぅ」
凛香は控え室の角っこで、体育座りをしながら壁と向き合っている。
「……あんなに激しい大バトルをした30分後に、またバトルなの? ……死ぬほど怖くて、大変だったのに……それにそのノワールプペって、グレート・ザ・屍豪鬼よりも強そうだし……わたし、今度こそ殺されちゃうよ……」
完全に意気消沈の凛香。もうバトルが出来るほどの気力は、残っていない。
「凛香ちゃん」
マリは凛香の頭を優しく撫でる。
「……わかってるよ、マリお母さん……わたししかいないもんね……わたしにしか出来ないんだよね……でも、やっぱり怖いよ……泣きたくなっちゃうよ……弱音を吐いちゃうよ……さっさと逃げ出したいよ……」
ミーノは申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
いくら初戦で勝利したとはいえ、キン肉マンルージュは、元はただの女子高生である。超人バトルをするには、あまりにも未熟で、彼女には荷が重すぎる。
しかも次の相手が、初戦の相手以上の強者となれば、なおさらリスクと負担が大きい。
「逃げ出したい、ですか……そういえばキン肉スグル大王様や万太郎様には逃亡癖があって、試合開始直前には、いつも逃げ出していたのですぅ……」
ミーノは頭を抱えて、その場にへたり込んだ。
「……凛香様には、超人バトルの連戦は、あまりに酷すぎるのですぅ……でも、どうあっても、凛香様には戦っていただかなければなりませんですぅ……この状況、いったい、どうしたら……せめて、凛香様のモチベーションを上げることが出来れば……」
モチベーションというキーワードに、ミーノはハッとする。
「……モチベーション……ご褒美……凛香様が喜ぶこと……そうですぅ! 凛香様が喜ばれる、至高のご褒美を用意すればいいのですぅ!」
ミーノはバッと立ち上がり、角っこで小さくなっている凛香に駆け寄った。
「凛香様! 次の試合が終わったら、ミーノと一緒にキン肉星に行きましょうですぅ! 凛香様は悪行超人の驚異から人類を救った、救世主なのですぅ! キン肉星ではきっと、星をあげての大歓迎パーティになるのですぅ!」
ミーノに背を向けている凛香の身体が、
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