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ドリトル先生と幸せになる犬
第三幕その二

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「ペットショップで買ってですか」
「自分達の都合でだよ」
「保健所に捨てたんですね」
「飼い主を探さずにね」
「保健所で飼い主が飼育権放棄して捨てたら」
 どうなるか、トミーはさらに言いました。
「確か保健所によっては」
「何時殺処分になってもおかしくないよ」
「そうですよね」
「というか保健所に送られると」
「殺処分前提ですね」
「そうだよ、命をね」
 大切なそれをというのです。
「こうしてね」
「平気で、ですね」
「捨てる人がね」
「いるんですね」
「家族に迎えてもね」
「酷いことですね」
「日本にもこうした人がいるんだ」
 こうトミーにお話しました。
「そうなんだ」
「イギリスにもいて深刻な問題でしたし」
「今でもだね」
「日本でもですね」
「身勝手、自分勝手な人がいてね」
「命を何とも思わないんですね」
「そうなんだ」
 先生は暗いお顔のままでした。
「まさに自分達だけの人達だよ」
「本当に酷いことですよ」
「こうしたことが少しでも減って殺処分はね」
「なくなればいいですね」
「そうだよ、中には自分の家族が可愛がっていたペットを保健所に送ったと聞いて」
 そうしてというのです。
「その家族をずっと憎んでいる人もいるよ」
「そうした人もいますね」
「その人の気持ちもわかるね」
「人を憎むことはよくないですが」
 それでもとです、トミーは先生に答えました。
「ですが」
「それでもだね」
「はい、命を大切にしない人は」
「好かれないよ」
「それは当然ですね」
「だって人にも命があるから」
 生きものと同じくです。
「自分以外の人も大事にしないからね」
「だから嫌われますね」
「そうだよ、そしてね」
 さらに言う先生でした。
「そんな人は忌み嫌われるよ」
「己に心、自分しかない人だから」
「そうなるよ、そんな人にはなったら駄目だね」
「全くです」
 トミーもその通りだと頷きました。
「本当に」
「それでこの娘もですね」
「そんな人達に捨てられたんだ」
「辛い過去ですね」
「その娘からお話を聞いて来るよ」
「辛いお話になりますね」
「辛いお話も聞かせてもらうのが医師だよ」
 先生はここでは笑って応えました。
「だからね」
「行って来ますね」
「そうしてくるよ」
 こう言ってでした。
 先生は今は論文を書きました、そして日曜になると動物の皆と一緒にその犬がいるお家に向かいました。
 そのお家まで向かいながら先生は言いました。
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