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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第11話:怪盗のライダー
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に持った赤い刃を宿した剣で切り付けていく。
それを食らった召喚ライダー達は『φ』の赤い文字を浮かばせながら爆発……そのまま消滅した。
召喚ライダーを倒される光景を見ていたディケイドは驚く。

「なに!?」

「ふっ、ようやくお出ましか!」

【ATTACK-RIDE…ILLUSION!】

驚くディケイドをよそに、ディエンドは自身の分身を生み出すディエンドイリュージョンを発動。
6人に増えたディエンドはディエンドライバーを銀色の閃光へ向けて発砲。
銀色の閃光は銃弾の嵐を掻い潜りながら、ディエンドのところへ迫り、本物を狙って蹴り飛ばす。
ディエンドは近くの建物まで勢いよく叩きつけられてしまう。

「ぐあっ!?」

「海東!」

【TIME OUT】

電子音声と共に、銀色の閃光がその姿を現す。
装甲が展開されてコア部分が露出した胸部、漆黒のボディをかけめぐるエネルギーライン、そして赤く染まった単眼。
……ファイズ・アクセルフォーム。
現れた存在が自分がよく知るライダーであったことにディケイドは拍子が抜けた言葉を言う。

「ファイズだと?これを待っていたのか?」

【REFORMATION】

「………!」

アクセルフォームから胸部装甲を収納、金色の複眼と赤いエネルギーラインへ戻った通常形態へファイズは先程使ったエナジーハンドルブレード・ファイズエッジを構え、ディエンドの元へ歩いていく。
迫りくるファイズに対してディエンドは咄嗟に新しいライダーカードをディエンドライバーへ装填する。

「生憎だけど、ここまでのようだ」

【ATTACK-RIDE…INVISIBLE!】

ディエンドはファイズが迫る直前に自身を透明化、それによりその場を離脱した。
標的であるディエンドの存在を失ったファイズはこの場から去ろうとする。
そこへ、今までの戦いを見ていたディケイドがファイズを呼び止める。

「待て、お前一体何者だ?」

「………」

ファイズは何も答えず、ディケイド達を置いてこの場から消えた。
その後、変身を解いた士はファイズが去っていった方向へ見つめながら一人呟いた。

「アイツ、いったい何者だったんだ」

「士君!みんな!無事ですか!」

そこへ周囲が無事になったため夏海とサクラが一同の元へとかけつける。
サクラは小狼の元へ向かい、彼に怪我がないか確かめる。

「小狼君、大丈夫?」

「姫、おれは大丈夫ですよ」

「でも小狼君、無茶することがあるから……」

「ははは……」

小狼はやめさせることもできず、サクラにされるがままに確認される。
……サクラ自身、ただ見守ることしかできなかった事に不甲斐なかったのだろうか、念入りに確かめる、

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