暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
アイングラッド編
追想編
黒の剣士 02
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頭の上に手が乗った。


「これでお別れなんかじゃない。同じ世界に居るんだから、必ずまた会える。これからも、現実に帰ってからでも」


「そうだ。この世界での強さなんて所詮は幻想だ。それよりももっと大事な物もある。だから、現実に帰ってからもまた友達になれる」


2人の声は穏やかで、優しかった。だから、シリカはその言葉を信じて頷いた。


「はい。きっと――きっと」


「さ、ピナを呼び戻してあげよう」


「はい!」


ピナ……いっぱい、いっぱいお話ししてあげるからね。今日のすごい冒険のこと、ピナを助けてくれたあたしの愛しい人達のことを……。







___________________________________










数ヵ月後、


「……レイさん、まだ食べるんですか?」


「何言ってんだ。まだ5個目だ」


「12軒目の、ですけどね……」

「……ちゃんと奢るぞ?」


「いえ、もう口の中が甘さのカオスです」


「幸せだろ?」


「トラウマものですよ!」



後日、シリカはレイに『アインクラッドの甘いもの巡りツアー』に誘われ、そのトラウマでしばらく甘いものが食べれませんでしたとさ。







〜完〜





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