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Fate/WizarDragonknight
パスパレライブ
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ブではありませんでしたか? マヤさんとメグさんが、今日はパスパレのライブだと言っていましたが」
「それがさあ、今日寝坊しちゃって」

 とんでもないことを口走りながら、日菜は頭をかいた。

「このままじゃ、集合時間に間に合わないんだよね」

 それを言った瞬間、ラビットハウスが凍り付く。

「間に合わないって……ええ!?」

 日菜の爆弾発言に、可奈美は悲鳴を上げた。
 日菜は「あはは」と笑いながら、頭を掻く。

「実はさあ。リハーサルの時間がそろそろなんだけど、寝坊しちゃってさあ。電車でも間に合わなさそうなんだよね」
「それこそ余計に何でこんなところにいるの!?」
「えへへ。友奈ちゃん……」

 可奈美の悲鳴をスルーしながら、日菜は友奈にしがみつく。

「あ、チケット何枚かあるよ? 日菜ちゃんに可奈美ちゃん、これいる?」

 日菜はそう言って、ポケットからチケットを取り出した。そこには、今日の日付でのライブ開催が記されていた。その背景では、日菜を含めたパステルパレットのメンバーや、その他大勢のアイドルが、華やかな背景で演奏している。
 時間は、今日の午後。夕方からのレイトショーだった。

「ありがとう……でも私、今日はシフト入ってるから行けないんだよね」
「ええ……じゃあ、友奈ちゃんは?」
「私も今日、このあと特売に並ばなくちゃいけないから、空いてないよ……チノちゃんは?」

 全員の目がチノに向けられる。
 ずっとカウンターで焙煎を行っていたチノは、その手を止めた。

「そうですね……午後は空いていますから、行けますね」
「ほんとー? じゃあ来てよ! きっとチノちゃんもるんってするよ!」
「は、はい……」
「じゃあ後はどうしようかな……」
「そうですね」

 スルーされる真司を置いて、チノが進言した。

「だったら、ココアさんと、モカさんにも誘ってみます」
「ただいまー!」

 その時、元気な声がラビットハウスに響いた。
 丁度、ココアとモカの姉妹が帰って来たところだった。二人とも両手いっぱいに、ラビットハウスで使う食料品を溜め込んでいる。

「おかえり。ココアちゃん、モカさん」
「ただいま可奈美ちゃん! それにチノちゃん。お客さんが三人もいる!」

 ラビットハウスの状況に喜ぶココア。
 そんな状態でこのお店大丈夫なのかなと冷や汗をかく可奈美は、モカからも荷物を受け取った。

「すみません、モカさん。バイトでもないのに手伝ってもらって」
「ううん、いいんだよ。私も、ココアが普段どんな仕事をしているのか知りたかったから」
「どうですか? ここ最近のココアちゃんを見て」
「うん。感心感心。お姉ちゃんも安心したよ」
「あ! この前のお姉さん!」

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