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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
崩壊した世界で刑部姫とこの先生きこのるにはどうしたらいいですか?
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ントが奪われるのは見たくない。
かけがえのない相棒だった者を奪われ、一人になるマスターを見たくはない。
ちょうど、俺みたいに。
「だから俺が行く。」
「!」
立ち上がり、瓦礫の影から出てスタスタと建物に進んでいく。
「探偵さん!」
「探偵さん!待ってください!!」
暮馬や巴御前だけじゃない。
周りにいた自警団もまた、必死に俺を止めようと呼びかけている。
「死に急ぐなよ探偵さん!!そんなことしたって刑部姫は…!」
「別に死ぬつもりはねーよ。なんかあったら合図送って死ぬ気で逃げてくるから。こう見えて悪運はクソ強くてな。」
「まっ、待てよ!!」
周囲の静止も振り切り、俺はビルの中へと入っていく。
「…ホコリくせーな。」
建物の中はホコリが舞い、やや息苦しさを感じさせる。
しかしよく見ると床にはホコリの積もった場所とそうでない場所があり、誰かがモノをどかしたという後があった。
つまり、ここには誰かがいる。
そうでなくても最近何者かが利用していた。
階段を上っていき、二階、三階と慎重に辺りを調査していくが人も何も見当たらない。
そして最上階の、四階。
ドアを蹴り開け、周囲を警戒しながら銃をかまえて入室。
その部屋にそれは、あった。
「…!」
デスクの上に置かれたアタッシュケース。
中身は何か、
確認する為手に触れたその時…
「かかったな。一 誠。」
「…!!」
後頭部に、何かを突きつけられる。
固く、冷たい鉄の塊。
間違いない。拳銃だ。
「なんだよ。どっかの誰かさんか知らねーけど、取引の邪魔されてご立腹か?」
「気付かないのか?こんな目立つところで取引なぞする訳ないだろう。」
後ろで、声がする。
俺は持っていた銃を捨て、ゆっくりと両手を上げた。
「へぇ…じゃあなんでこんなところに?」
「罠だよ、罠。全ては貴様、一 誠を誘き寄せるために仕掛けた罠だ。」
「…。」
「正義様の仇…!今ここで打たせてもらう!!」
特に、驚くようなことはなかった。
ああそうか。なんかそのうち来るような気はしてたけどさ、って感じだ。
人間同盟側から見れば俺なんて極悪人だろうしな。
あと、
「いやだねッ!!」
「ッ!?」
仇討ちだなんて言われてはいそうですかと命を差し出す俺でもない。
咄嗟に振り向き、奴の持っていた銃を掴んで逸らし、弾丸を明後日の方向に発砲させる。
「貴様!」
明後日の方向、とは言ったが実は考えてる。
放たれた弾丸は窓ガラスに命中。
ガラスは割れ、破片を散らしてさぞわかりやすい音を立てただろう。
つまりは
「このままでは…追え!追うのだ!救援が駆けつけるよりも早くあいつを殺せ!!」
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