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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
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最終章『ふたりで…』
崩壊した世界で刑部姫とこの先生きこのるにはどうしたらいいですか?
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振り返らないことにしてる。」
「でもさ…悲しいよ。そんなの。」
「悲しいわけあるか。思い出してももうあいつは帰ってこない。虚しくなるだけだよ。」
「悲しいに決まってるよ…!大事なサーヴァントがいなくなって、悲しくない人なんて一人もいないよ!!」

いつ殴りかかってもおかしくない葵を抑えながら、舞はそう叫んだ。

「探偵さん…おかしいよ!」

最後にそういい、彼は葵と共に部屋から出て行った。

「ったく…昼飯台無しじゃねーか。」
「誠。」

机に乗り出したせいで床に散らばってしまった昼食を掃除しようとした所、まだ残っていた大和が口を開いた。

「なんだよ。お前もなんかあんのか?」
「特にない。けどな、集まりには来て欲しい。葵もああ見えて心配しているし、舞もそうだ。3ヶ月前の祝宴から顔を見せないもんだから院長先生や弟くんだって皆心配している。」

そういえば…その人達とはそれ以来顔合わせてねーな…。

「サーヴァントを失った苦しみは分かる。一時的だが俺も武蔵を失った事があるからな。」
「…。」
「一緒にするな、と言いたいのか。悪いな、お前の痛みを分かってやれなくて。」

そう言い、大和は扉を閉めて去っていった。
彼らは以前、仲の良かったマスター達だ。
奇妙な縁もあってか何度か4人で集まり、食事をしたりどこかへ出かけたりしたこともあった。
けど、俺はもうそこには混じらない。

惨めに感じるからだ。自分が。
自分だけサーヴァントがいなくて、周りの人はいる。
その空間にいると、惨めに思えて、そして周りが恨めしくなる。
だから俺は、行かない。
それに俺は一人前の探偵だからな。群れることなんて…もうしない。

「…。」

机の上に置かれた本に、目が行く。
手に取り、パラパラとページをめくっていく、
どうやら今まで俺が解決した事件を多少のアレンジを加えて漫画にしたものらしい。
にしても

「美化され過ぎだろ俺。」

どうやら表紙のおっきーと背中合わせになっているイケメンは俺の様子。
俺こんな顔してない。てかあいつから俺のこんなふうに見えてたの?
目ん玉に美化フィルター入ってたんだろ多分。

「…?」

そうやってテキトーに見ていくと、最後のページに行きつく。
真っ白な、何も書かれていない白紙のページ。
最初はなんだ、ページ余りかとでも思ったが…。

「…。」

最後に、メッセージが書いてあった。
開いたままのページに1粒、また1粒と勝手に溢れた涙が落ちていく。
我慢していたものが、急にどっと溢れてきた。

「なんだよ…お前…ふざけんなよ…!やっすいパロディで泣かせに来てんじゃねーよ…!」

拭っても拭っても涙は止まってくれない。
白紙のページ、

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