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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
崩壊した世界で刑部姫とこの先生きこのるにはどうしたらいいですか?
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すんだ。
「前言撤回だ。それ食っていいぞ新人。」
「あ、ありがとうございます…。」
そう言い、料理の盛られたお皿をひとつ置き去りにし、俺は最上階にある自分の部屋へと帰っていく。
「探偵さん、かなり動揺してるみたいだねぇ…。」
「ええ。」
厨房に現れたのはこのホテルのオーナーさん。
普段からお世話になっていて、ここに事務所を置くことも許してくれた優しい人だ。
「新人君は知ってるかい?」
「何が…でしょうか?」
「彼にはね、昔かけがえのない相棒がいたのさ。」
「相棒…?」
新人は先月入ってきたばかりの人間だ。
だから彼は、3ヶ月前の大事件、何があったのかは詳しく知らない。
「探偵さんが大事にしてたサーヴァントでね、ううん、もうそれ以上の存在だったかな?」
「へー、あの探偵さんってマスターだったんですね。」
「うん、でもね。」
そう、さっきオーナーさんが言ったように、
俺にはかけがえのない相棒が、”いた”。
「死んだ…というか座に還った、って言うのかな?ともかく探偵さんは、大事な相棒を3ヶ月前のあの事件で失ったんだ。」
「ああ…そうだったんですね…。」
うんうんと納得したような素振りをする新人。
そう、まだ癖が抜けきっていない。
あいつがいた時のように、いつものように料理を2人分作る癖が。
?
「んで、アタッシュケースの中身にあったのは全てが洗脳弾だったんすよ。」
『やっぱりそうか…。真壁さんから聞いたが葛城恋亡き今、それは裏社会で相当高く取り引きされてるみたいなんだ。』
自室もとい事務所に戻り、俺が今テレビ電話で通話をしているのはホテル『オーシャンビヨンド』にいる広海さんだ。
何か怪しい団体がこの辺りでうろついているから調査して欲しい。
と、数日前当ホテルの支配人、真壁さんから連絡があった。
そうして入念な下調べをした結果、その怪しいヤツがこの姫路町に潜伏していることを知ったわけだ。
で、今は依頼の結果報告。真壁さんは今忙しいらしく、代理として広海さんが通話している。
『ところで…探偵さん。』
「なんです?」
『たまには休んだらどうだ?無理のし過ぎは心身共に良くない。』
広海さんが心配そうな顔をして俺にそう言った。
「え、俺なんか疲れてるように見えます?」
『ああ、疲れてるというかやつれてる気がする。それと満足にも寝れてないだろ。』
「…。」
『図星、だな?』
確かに広海さんの言う通りだ。
あれ以降、俺はまともに寝れてない。
寝れば、またあの夢を見る。
俺の隣で、大切な人を奪われたあの瞬間を。
「いやでも大丈夫っすよ。」
『ともかく無茶はダメだ。マリーも心配してる。依頼のことは俺が真壁さんに言っておくか
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