第一章
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勘違い女
野党の指導者の一人である石垣怜邦は今日も議会で言っていた。予算委員会で首相に質問していた。
「総理の説明責任を問います」
「ああ、説明責任な」
その発言を聞いて誰もが思った。
「お前もあるよな」
「お前国籍何処だ?」
「本当に日本か?」
「三つ位国籍の話あったよな」
「二重国籍だと日本の国会議員になれなちだろ」
「それどころか三重国籍だぞ」
「その説明責任あるよな」
石垣の方にというのだ。
「むしろ」
「質問したら意味がわからないって言うけれどな」
「自分の説明責任しろよ」
「そこからだろ」
一斉に突っ込まれた、これで首相に言っても効果がある筈がなく。
この質問は不発に終わった、だが。
石垣はそれで終わらなかった、そのやけにきつい目で駝鳥のそれに歯が無理にくっついた様な口黒髪のショートヘアのその顔で質疑応答中に野党側からの野次が酷いので首相がそれについて言うとだった。
石垣はそのきつい人相で言った。
「野次が来る程酷い答弁ですよ」
「うわ、こいつ野次肯定しやがった」
「とんでもねえ女だ」
「自分が野次言われたらどうなんだ」
「こんなこと言うかよ」
「最低だな」
また一斉に突っ込まれた。
「本当に酷いな」
「今回も酷いな」
「碌なこと言わないな」
「よくこんなの選挙で通すな」
「選挙区の奴何考えて投票しているんだ」
また口々に言った、そして。
石垣は評判をさらに落とした、しかしそれでもだ。
石垣はマスコミ受けがいいのでそうした発言や行動を続けた、ネットでの評判は散々だったがそれでもだった。
兎に角マスコミ受けがいいので臆面もなく他人を責め続けた。だがその中でネットの中で言う者達がいた。
「石垣さんどう思います?」
「駄目ですよね」
ある保守系の学者がコメンテーターに答えた。
「あの人は」
「どう駄目ですか?」
「勘違いが酷いですから」
だからだというのだ。
「本当に」
「勘違いですか」
「あの人もう自分がわかってないんですよ」
「ご自身のことがですか」
「はい、全く」
そうだというのだ。
「自分が有能だって思ってますね」
「それはひしひしと感じますね」
コメンテーターもこう答えた。
「政府や与党を責めて」
「いつもそうしてますね」
「他の人にあれこれ言うとです」
そうすればとだ、学者は話した。
「自分が偉くなったとか思えますね」
「そういえばそうですね」
コメンテーターも頷いた、ネットの動画番組の中で二人横に並んでその中で話をしながらのことだった。
「誰でも」
「他の人を指差して」
そうしてというのだ。
「あれこれ言ってるとです」
「意見出来る自分偉いって
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