第五章
[8]前話
「赤ちゃん出来たらよくない?」
「そこでそう言うの」
「そう、赤ちゃん出来たら」
それならというのだ。
「やっぱりいいわよね」
「ずっと欲しいと思ってるし」
「愛衣さんの正夢で赤ちゃん出来るって最高じゃない?」
「そうなったらね」
愛衣にしてもだと答えた。
「それはね」
「そうでしょ、だからね」
「それはそれでいいとして」
「そう、そしてね」
それでというのだ。
「とりあえず三ヶ月後楽しみにね」
「そうしていいの」
「そういうことでね、じゃあこっちの仕事やって」
「店長さんと交代でね」
「またレジに戻ろう」
そこにというのだ。
「そうしようね」
「ええ、またレジでね」
「お仕事頑張ろう」
こう話してだ、そしてだった。
愛衣はひろみと共に仕事をした、それからも徹と夜の生活があったが夢の次の日から三ヶ月後だった。
愛衣は妊娠した、それをひろみに話すとひろみは笑顔で言った。
「やっぱりあの夢はね」
「そうした夢だったのね」
「そうよ、神様のやることよ」
「神様っていやらしい夢も見せるの」
「その神様によるんじゃない?けれど赤ちゃん出来たら」
それならと言うのだった。
「大事にしないとね」
「そうよね、じゃあこれからは」
「お母さんになってね」
「そうなるわ」
二人で笑顔で話してだ、そしてだった。
愛衣は男の子を生んだ、だがその子供にも夫にもあの夢のことは内緒だった。それはひろみとの女同士の秘密だった。
淫夢 完
2021・3・13
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