第四章
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「いいわ」
「そうか、ならな」
「ええ、けれど普段のあなたとは違うわね」
愛衣は徹に真剣な顔のまま問うた。
「今日はどうしたの?普段は夜寝る時になのに」
「どうしても抑えられなくなった」
夫はいつもの表情で答えた。
「だからだ」
「抑えられなくなったの」
「時々そうした風にもな」
「なるの」
「お前のことを考えると」
「私のことを」
「そうだ、それで今日はな」
家に帰ってすぐにというのだ。
「驚いたなら悪かった」
「いいわ、私も満足したから」
「そうか」
「だからまたね」
「ああ、またな」
ここからは普段通りだった、夫婦は静かに過ごした。
だが翌日だった、愛衣はひろみにコンビニでこう話した。
「夢の通りだったわ」
「そうだったの」
「うちの人がいきなりね」
「襲ってきたの」
「それでずっと激しくね」
「そうだったのね」
「凄かったわ」
ほう、とした顔で話した。今はコンビニの事務所に二人でいて商品のチェックをしながらそのうえで話している。
「本当にね」
「じゃああれね」
ひろみはその話をここまで聞いて言った。
「愛衣さん正夢見たのよ」
「そうだったの」
「多分ね、旦那さんとそうしたい旦那さんにそうされたいってね」
「願望があって」
「それで旦那さんも神様にそれを心の何処かで教えてもらったか」
若しくはというのだ。
「感じ取ってね、無意識で」
「それでなの」
「そう、それでね」
そのうえでというのだ。
「旦那さんもだったのよ」
「そうなの」
「まあ正夢ってあるよね」
ひろみはあっけらかんとして言った。
「それが今回だったのよ」
「神様とか無意識は」
「それもあったと思うしね。まあ要点はね」
「正夢ね」
「それだったのよ、それでその正夢で」
ひろみは明るい顔のまま言った。
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