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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
焚火-カタルシス-
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うかなんというか…。」
「…でも、好きなんだな。」
「…。」
そう、口に出していた。
それに対して陸という少年は、戸惑うことなくうんと頷く。
「まぁ、そうでもなければここまで頑張って来れなかったし…。」
「覚悟も、ちゃんと出来てるみたいだし。きっといいマスターになれると思うよ。」
そうだ。
この少年は、覚悟が出来ている。
サーヴァントを守るという覚悟。何がなんでも、自分の命に替えてでも、
見た目で見ちゃいけない。彼の心にはそんな凄みと覚悟がある。
なのに俺は
「あの…竜胆さん。」
「大和でいいよ。こんな世界だ、もう年上年下関係ないよ。」
俺、そして陸。
マスター2人きりというのもあるのか、次第に互いに話しは弾んでいく。
自信が無いこと、そして世界が崩壊するまではどうしていたのか、
いつしか、互いの昔話やここまでの経緯、サーヴァントの事も話し合っていた。
?
「二十歳…だったんだ。」
「うん。だから少年と呼ばれるのはちょっと語弊が。」
「ごめん…学生に見えたからさ。」
「そういう大和も、二十五歳には見えないし。」
話し合っていくうちに彼、白島 陸とも打ち明けていきいつしか身の上話をしていた。
彼は世界崩壊以前はフリーターをしていたこと。
そして成人ということも分かった。
俺も武蔵も少年も呼んでいたが、それは大きな間違いだったみたいだ。
「俺はサラリーマンでさ、連日残業休日出勤なんざ当たり前、親の死に目にも会えなかったし、まぁ絵に書いたようなブラック企業に勤めてたよ。」
「えぇ…。」
「確かスマホに…ああ、あった。これが数ヶ月前の会社勤めの時の俺。」
「別人だ…。」
スマホのフォルダにたまたま会社勤めの時の写真があったので陸に見せる。
髪はボサボサで、眼鏡をかけた無精髭の痩せこけた頬の男。
これでよく四十代に間違えられたもんだ。
「それが…今ではこんなふうに…。」
「なったというわけ。まぁでも、どうしてこんなふうになったかは分からない。身体も軽いし、映画みたいに人間離れした動きも出来る。この武器も、自分の力で生み出したものなんだ。」
鞘から刀を抜き、見せる。
刀身はゆらめく焚き火を映し、きらきらと輝いていた。
「死にかけて、気付いたらこうなってた。もしかしたら俺には過ぎた力なのかもしれないって、最近そう思うようにもなったよ。」
「そうじゃ…ないと思う。」
「?」
陸が、そう言った。
「それって、守るために備わった力…とかなんじゃないのかなって。」
「守る?」
「そう。自分じゃなくて、自分のサーヴァントを。」
守るため…か。
「さっき、大和はいいマスターになれると思う。なんて言ってたけど正直言って自分
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