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シンデレラキャット
第二章

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「ニャ〜〜〜」
「奇麗な猫ね」
「雌でメイメイっていうのよ」
 店のおかみが言ってきた、長い黒髪で明るい顔立ちと黒い目の中年女性だ。
「私はこの店のおかみヌル=ハミザー=ハドよ。夫と二人でこのお店をやっててね」
「この娘が看板娘かしら」
「そうなの。道で拾ったけれど」
 おかみはディーにその猫を見ながら話した。
「その時はボロボロでニキロ位しかなくて毛も殆どなくなっていたの」
「大変だったのね」
「傷だらけで病気も持っていて物凄い匂いがして」
「そんなにだったの」
「すぐに病院に連れて行って、それから家で飼って」
 そしてというのだ。
「毎日病院に連れていってお薬を入れたお風呂に入れてご飯とお水もあげてブラッシングもね」
「したのね」
「そして一年経ったら」
 その時はというのだ。
「こうなったのよ」
「美人さんになったのね」
「体重も六キロになったわ」
「全く違う猫になったわね、私もね」
 ディーはおかみにルーファスのことを話した、そうして言った。
「同じね」
「そうね、最初は汚くてもね」
「それでも丁寧に育てていけば」
「奇麗になるわね」
「灰をかぶっていても」
 最初はそうでもというのだ。
「ドレスを着るわ」
「それが猫ね」
「この娘もで」
「お客さんの家の子もだね」
「そうね、じゃあお互いにね」
「ええ、これからもね」
「猫と一緒にね」
 その奇麗になった彼等と、というのだ。
「楽しく暮らしていくことね」
「そうだね、いいお話を聞いたから注文したコーヒーにアイスも付けるわね」
「有り難う、じゃあいただくわ」
「ニャ〜〜〜」
 メイメイは今もディーの席にいた、そして一声鳴いた。ディーはそんな彼女を見ながらコーヒーとアイスを楽しみ。 
 そのうえで店を後にした、それからも旅行を楽しみロサンゼルスに戻った。すると家では奇麗な毛の猫達が一緒にご飯を食べていた。ディーはそんな彼等を見て自然と笑顔になった。


シンデレラキャット   完


                 2021・7・28
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