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冷酷な飼い主共の素敵な末路
第三章

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「失敗していたんだよ」
「そうですね」
「その飼い主、ノラヒ=ウロチイイケ氏は」
「そうした人ですね」
「だからミーシャがどうして失敗するかも考えず」
「高齢だからってことで」
 アンナも言った。
「それで」
「もうそれだけでね」
「安楽死を言い出したんですね」
「それでうちで保護したよ、けれど問題ないから」
「ストレスでそうなっているだけでしたら」
「もうね」 
 それこそというのだ。
「これで治ってるから」
「安心して里親探せますね」
「そうしていくよ」
 実際にとだ、同僚はアンナに話した。そして実際にだった。
 ミーシャの里親を募集した、そしてすぐにマイク=オディールという優しい黒髪に黒い目の鼻の高い青年が彼女を家族にした、すると。
「何もですよ」
「問題ないですか」
「うちに来てからおトイレ失敗したことないです」
 オディールは家に来たアンナに話した。
「性格もいいし穏やかで」
「そちらのことでもですね」
「問題ないです」
「そうですか」
「というか前の飼い主何してたのか」
 こうもだ、オディールは手振りを交えて話した。
「わからないですね」
「余程育て方が悪かったのかと」
「そうですか」
「それでストレスで」
「そんな飼い主ですか」
「どうもこの前詐欺行為が発覚しまして」
 アンナはこの元飼い主のことも話した。
「それで」
「そういう人だったってことですね」
「そうですね」
「そんな奴から解放されてミーシャはよかったですね」
「全くですね」
「ニャア〜〜〜ン」
 ここでだった、そのミーシャが二人のところに来て。
 オディールの膝の上に乗ってきた、するとオディールはその彼女を笑顔で撫でてミーシャは喉を鳴らした。アンナはその光景を見てから職場に帰って同僚に言った。
「猫を飼ってはいけない人もいますね」
「生きもの自体をね」
「そうですね、本当にそう思います」
「そんな人達は出来る限り減って欲しね」
「そうですね」
 トビーやミーシャのことを想いながら応えた、アンナは生きもの達を助けつつこうも思った。生きものを飼うべきでない人達がいてそうした人達は出来るだけいなくなって欲しいと。生きもの達の幸せを想い思った。


冷酷な飼い主共の素敵な末路   完


                  2021・7・26
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